利用報告書 / User's Report

【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.15】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NM0104

利用課題名 / Title

シリカ粒子への金属イオン(亜鉛イオン)の結合についての解析

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

電子分光,高度素材識別技術/ Advanced material identification technology,ナノ粒子/ Nanoparticles


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

黒田 悦史

所属名 / Affiliation

兵庫医科大学 

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-203:誘導結合プラズマ発光分析装置群


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

多くの微粒子は免疫応答を活性化する特性を有することが知られているが、その詳細なメカニズムについては未だ明らかにされていない。本研究では微粒子の化学的特性が免疫応答に与える影響を明らかにする研究の一つとして、微粒子への金属イオンの結合が免疫応答に影響を与えている可能性を検討している。そこで本実験において金属イオン(亜鉛イオン)がシリカ粒子に結合しているか否かについてICP発光分析にて評価することで、微粒子の免疫刺激活性における金属イオンの関与について検討したいと考えている。

実験 / Experimental

亜鉛イオン吸着操作として、シリカ粒子(1μm)を塩化亜鉛(10μg/ml in PBS)あるいは酸化亜鉛加え一晩培養した培養液(酸化亜鉛が一部溶け出している)に懸濁し、37℃で24時間攪拌した。遠心分離にてシリカ粒子を回収、PBSにてwashしたのちに、PBSあるいはクエン酸バッファー(pH5.0)に懸濁し、37℃で24時間攪拌した。その後遠心分離にてシリカ粒子を除き、上清液を回収した。複数回の遠心分離操作により粒子を完全に除き、得られた上清液を測定サンプルとして準備した。

結果と考察 / Results and Discussion

様々な条件で亜鉛イオンのシリカへの吸着について検討したところ、亜鉛イオンの吸着が認められ、さらに亜鉛イオンが吸着したシリカをクエン酸バッファー(pH5.0)に懸濁することで吸着したイオンが溶出することが明らかとなった。またシリカを20μg/mlのPVNO( Polyvinyl-pyridine-N-oxide)にて処理することにより亜鉛イオンのシリカへの吸着が阻害され、クエン酸バッファー懸濁後に溶出する亜鉛イオンの減少が認められた。これらの結果はpHの変化によりシリカの電荷が変化し、その結果として金属用イオンの吸着量が変化すること示している。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 黒田悦史 ”微粒子の化学的特性が肺胞マクロファージの微粒子応答に及ぼす影響 ~炎症を引き起こす微粒子と引き起こさない微粒子〜” 日本薬学会第143年会(札幌) 令和5年3月27日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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