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SHAP
SHAPはShapley値の考え方を取り入れ、機械学習モデルの予測を個別の特徴量に分解し、それぞれの特徴量が予測にどれだけ寄与しているかを解釈可能な方法で示します。
1. SHAP
SHAPの主要な概念と要点は以下の通りです:
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シャプリー値(Shapley Values): シャプリー値はゲーム理論から派生した概念で、特徴量が予測にどれだけ寄与するかを評価するために使用されます。シャプリー値は、特徴量の組み合わせごとに計算され、その特徴量がどれだけ貢献したかを示します。このアプローチは、特徴量の寄与を公平に評価するために使用され、全ての特徴量が協力して予測に寄与する場合に特に役立ちます。
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予測の解釈: SHAPを使用することで、モデルの予測がどの特徴量にどの程度依存しているかを可視化できます。これにより、モデルの予測が理解しやすくなり、特徴量の重要性を定量化できます。
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Tree SHAP: SHAP値の計算は、特にツリーベースのモデル(例: ランダムフォレスト、勾配ブースティングなど)に対して効率的に行うためのアルゴリズムがあります。Tree SHAPアルゴリズムは、特徴量の組み合わせを効率的に評価し、SHAP値を計算します。
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モデルの説明性の向上: SHAPは、モデルの予測をより解釈可能にし、モデルの予測が不正確な場合やバイアスがある場合にその原因を特定するのに役立ちます。また、特徴量の寄与を評価することで、モデルの改善や特徴量の選択に関する意思決定を支援します。
データセット
"California Housing" は、アメリカ・カリフォルニア州の住宅価格に関するデータを収集したデータセットです。このデータセットは、機械学習やデータ分析の教育や研究でよく使用され、住宅価格を予測するためのモデルを構築する際に役立ちます。
California Housingデータセットには、住宅価格を予測するための9種類の特徴量があります。
- MedInc: 地域内の家計の収入(中央値)。 世帯収入の指標となります。
- HouseAge : 地域内の住宅の築年数(中央値)。住宅がどれくらい古いかを示す指標です。
- AveRooms: 平均部屋数。地域内の住宅の平均部屋数を示しています。
- AveBedrms: 平均寝室数。地域内の住宅の平均寝室数を示しています。
- Population: 地域内の総人口。
- AveOccup: 平均住戸数。地域内の住宅の平均住戸数を示しています。
- Latitude: 地域内の緯度。
- Longitude: 地域の経度。
- MedHouseVal: 地域内の住宅価格の中央値。機械学習では目的変数として、これを予測するこ一般的なタスクです。