利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.04.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22RO0015

利用課題名 / Title

顕微角度分解光電子光開発に必要なリソグラフィ試料の作成

利用した実施機関 / Support Institute

広島大学 / Hiroshima Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

SARPES測定,光電子強度,リソグラフィ/Lithography,スパッタリング/Sputtering


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

黒田 健太

所属名 / Affiliation

広島大学先進理工

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

RO-131:レイアウト設計ツール
RO-121:スピンコータ
RO-113: マスクレス露光装置
RO-324:多元スパッタ装置
RO-331:真空蒸着装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

現在,広島大学放射光科学研究センター (HiSOR) においてレーザーマイクロ集光技術とスピン分解光電子分光 (SARPES) を組み合わせたマイクロ SARPES の装置開発を世界に先駆けて行っている。レーザは既に集光された状況でSARPES 測定まで安定して行えているが,スポットがどれぐらいに集光されているか?これを決定する手法はまだ構築されていない。そこで,本研究では精度よくデザイン・作成されたリソグラフィーパターンを作成 し,そのエッジを詳細に測定することで集光系の見積および装置パフォーマンスのデモンストレーションを行うことにした。 

実験 / Experimental

  技術代行を依頼したため,実験の詳細は不明である。Au のリソグラフィーパターンを2 インチの Si(100) 基板上作成した。構造は,Au (200nm)/Ti 50nm/Si(100) である。完成した Au パターンの光学顕微鏡画像を以下Fig1に示す。この試料を光電子試料ホルダーに固定して超高真空下で走査型光電子顕微測定を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

 光電子測定は表面敏感な測定であるため,測定の開始当初から表面の劣化が懸念されていた。予想通り,as grown な試料では光電子強度を検出することはできなかった。そこで超高真空下での通電加熱 (~200 ℃) を 2 時間ほど行ったところ,明瞭な光電子強度の検出に成功した。試料を走査しながら光電子強度をマッピングした結果,光学顕微鏡と同様のパターンが得られた (Fig2) 。また,この結果を解析することで励起光のスポットサイズが 5マイクロメートル以下になっていることがわかった。以上の見積から,マイクロSARPES の装置開発に世界で初めて成功したと言える。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig1: Optical microscope image of Au lithography pattern



Fig2: Photoelectron intensity map taken with scanning xz direction 


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 現在執筆中。Journal of electron spectroscopy and related phenomena へ4月中に投稿する予定である。
  2. Takuma Iwata, Kousa Towa, Yukimi Nishioka, Ohwada Kiyotaka, Hideaki Iwasawa, Masashi Arita, Akio Kimura, Kenta Kuroda, Koji Miyamoto, Taichi Okuda, “Development of laser based μ-SARPES machine at HiSOR”, APS march meeting 2023@Lasvegas,USA, 2023/3/9, 口頭発表
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る