利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.28】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23TU0102

利用課題名 / Title

X線フラッシュ顕微鏡のための高集積溶液セルの開発

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

X線自由電子レーザー,センサ/ Sensor,電子顕微鏡/ Electronic microscope,光学顕微鏡/ Optical microscope,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,光リソグラフィ/ Photolithgraphy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

鈴木 明大

所属名 / Affiliation

北海道大学電子科学研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

野﨑峻平

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

戸津健太郎

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-201:DeepRIE装置#1
TU-202:DeepRIE装置#2
TU-310:レーザ/白色共焦点顕微鏡
TU-302:膜厚計


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

利用者らの研究グループは、X線自由電子レーザーを用いた溶液中試料のイメージングを実施しており、その試料ホルダとして窒化ケイ素(SiN)を製膜後エッチングによりSiNの薄膜窓を形成したシリコン基板を作製している。利用者らはさらに、SiN窓の高集積化のためにエッチングプロセスにシリコン深堀りエッチング(DeepRIE)の導入を始めている。通常は、DeepRIEの実施には利用者らが所属している北海道大学内の共用設備を利用しているが、2023年6月時点で装置側のトラブルによりDeepRIEの実施が出来ず、同年7月にはX線自由電子レーザーを用いた実験も控えていたことから、急遽別装置でのDeepRIE実施の必要が生じた。そこで、北海道大学内のDeepRIE装置の代理として東北大学 試作コインランドリ内の装置を利用した。

実験 / Experimental

フォトレジストによるマスクパターン後のサンプルを持ち寄り、DeepRIEによるエッチング、レーザー顕微鏡による深さ・表面測定を実施した。利用したシリコン基板のサイズは15 mm×15mm・厚さは150 µmであり、パターニングの設計は100 µm×100 µmの正方形のエッチング面(SiN窓サイズ)が56×56 個並んでいる。DeepRIE後には水酸化カリウムウェットエッチングによる仕上げ加工を行うため、DeepRIEエッチングの目標深さは150 µmのうち140 µmとした。

結果と考察 / Results and Discussion

DeepRIE後のレーザー顕微鏡測定により、本来水平が望ましいシリコン底面に突起状のシリコン残留(ブラックシリコン)が発生していたことが判明した(図1(a))。さらに、ブラックシリコンの原因が北海道大学内で行っていたDeepRIE前工程であるSiN膜エッチング不備によるSiN残留膜であることが、膜厚計を通したSiN膜測定で判明した。そこで、SiN膜エッチング用レシピを用いてSiN膜のエッチングを実施し、その後シリコンエッチング用のレシピでシリコンのDeepRIEを実施することで、ブラックシリコンの無い綺麗なエッチング底面を実現することに成功した(図1(b))。目標であったパターン通りのエッチング及び深さ140 µmのエッチングにも成功した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1.(a)ブラックシリコンが発生したウェハと(b)SiNエッチングレシピ導入によりブラックシリコンが解決したウェハの光学顕微鏡画像。スケールバーは200 µm。


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. S. Nozaki et al., ”High-density liquid cell arrays by deep reactive ion etching for efficient X-ray laser imaging”, The 24th RIES-HOKUDAI International Symposium 開 (kai), 令和5年12月
  2. S. Nozaki et al., ”High-density liquid cell arrays by deep reactive ion etching for efficient X-ray laser imaging”, The 2023 RIES-CEFMS Joint International Symposium, 令和5年12月
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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