利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NM0070

利用課題名 / Title

ダイヤモンドスピン量子コンピューティング素子の研究

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,電子線リソグラフィ/ EB lithography,量子コンピューター/ Quantum computer


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

山口 拓人

所属名 / Affiliation

富士通株式会社

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

伏見 直樹,大伴 真名歩,宮原 昭一

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

渡辺 英一郎,河野 久雄,大谷 まさみ,簑原 郁乃,大井 暁彦,吉田 美沙

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-608:スパッタ装置 [JSP-8000]
NM-601:電子ビーム描画装置 [ELS-F125]
NM-614:CCP-RIE装置 [RIE-200NL]
NM-615:ICP-RIE装置 [RIE-101iPH]
NM-633:SiO2プラズマCVD装置 [PD-220NL]


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ダイヤモンド中のカラーセンターを用いたスピン量子ビットは、超伝導量子ビットに比べて極低温環境を必要とせず、量子状態を長く保持できる点で優れている。我々は本方式でのスケーラブルな量子コンピュータの開発に向けて、量子ビットを接続するための可視光回路技術の確立を目指している。特に我々は可視光域での光吸収損失が少ない材料としてサファイアに着目しており、今年度は同じ化学組成のアルミナによる光導波路の作製を行った。

実験 / Experimental

熱酸化膜付きのシリコンウェハに対して、まずスパッタ装置でアルミナを蒸着させ、その上にプラズマCVD装置でSiO2ハードマスクを成膜した。電子線描画によるレジストパターニングののち、CCP-RIE装置にてCHF3ガスを用いてハードマスクにパターンを転写した。その後ICP-RIE装置でCl2、BCl3混合ガスでのエッチングによりアルミナ層の加工を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

図1に作製したサンプルの断面STEM写真を示す。ドライエッチングの過程でレジストが消失し、アルミナ導波路層の側壁近傍ではSiO2ハードマスクが残存せずアルミナ層上面が一部露出しているが導波路の作製に成功している。ドライエッチング条件(ガス種やプロセス時間)の変更やエッチング耐性のあるレジストの使用により、作製後の導波路形状の改善が見込まれる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 作製したアルミナ導波路の断面STEM像。


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 山口拓人,伏見直樹,大伴真名歩,宮武哲也,宮原昭一,河口研一,土肥義康,石原良一,佐藤信太郎,"ダイヤモンドスピン光量子チップに向けたアルミナ可視光導波路の作製と光学評価",第71回応用物理学会春季学術講演会(東京),2024年3月22日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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