利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.27】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT0117

利用課題名 / Title

微小立体をターゲットとした熱物性計測システムのための加熱機構の作成

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

熱物性計測、ソフトマテリアル,スパッタリング/ Sputtering,リソグラフィ/ Lithography,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,電子顕微鏡/ Electronic microscope,光学顕微鏡/ Optical microscope,センサ/ Sensor


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

劉 芽久哉

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

箱崎 直喜,亀垣 柊二,森岡 亮太,中川 栞,相澤 大地,野村 光希,田能 広都,久保 夏葵

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

郭 哲維

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-006:マスクレス露光装置
AT-110:レーザー描画装置〔DWL66+〕
AT-025:スパッタ成膜装置(芝浦)
AT-061:短波長レーザー顕微鏡[OLS-4100]
AT-045:触針式段差計


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究では、温度波熱分析法の原理に基づいた、新たなミクロ・ナノスケールの熱物性計測手法の開発として、高度に集積した微小領域の加熱、測温デバイスの開発に取り組んでいる。温度波熱分析法では、ヒーターからの周期的な加熱に対する、サンプルの周期的な温度応答からこの熱物性値を計測するが、この計測領域の微細化のためには、センサー、ヒーターといった測定の要素もまた微細化する必要があり、本研究ではMEMS技術を積極的に用いた新たな集積デバイス開発により、計測領域の局所化に取り組んでいる。

実験 / Experimental

デバイスの製造においては、自在性高くミクロスケールのパターニングを行なう必要があるため、マスクレス露光装置(AT-006)、レーザー描画装置(AT-110)を用いたフォトレジストのパターニング、RFスパッタ(AT-025)、CVD(AT-032)を用いた種々の材料の成膜を行ない、面内面外方向に集積されたヒーター、熱電対、測温抵抗体を製造した。また作製したデバイスについては、レーザー顕微鏡(AT-061)、接触式段差計(AT-045)、電子顕微鏡(AT-107)などを用いて評価を行なった。

結果と考察 / Results and Discussion

本研究で取り組んだ集積デバイスにより、MEMS技術で作製されたミクロセンサー、ミクロヒーター(図1)により、材料の4 μm程度の局所領域の熱物性値を自在に計測できるデバイス設計が可能となった。また、集積化に伴い、測定の空間分解能を高めるだけでなく、サーモパイル型センサーなど、微小な入力熱信号を効率的に増幅し測定の精度向上を達成することができた。
熱物性計測における、デバイスの微細化、集積化は測定システム全体の熱容量を大きく提言することが可能で、測定領域の微細化だけでなく、物質変化などのダイナミクスにおける熱信号の感度を向上させることが分かった。今後は、現在の2次元的なデバイス設計を発展させ、3次元的な微細構造を利用した高感度、高集積、熱物性計測システムの構築を目指す。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


短波長レーザー顕微鏡[OLS-4100] (AT-061)を用いた、ヒーター集積体の形状評価


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 亀垣柊二、原口浩志、北村俊昭、劉芽久哉、森川淳子、「ITO 型マイクロヒーターの製造と温度波分析法への応用」 第 58 回熱測定討論会 2B1130
  2. 相澤大地、森岡亮太、亀垣柊二、北村俊昭、原口浩志、劉芽久哉、 森川淳子、「液晶相転移における構造異方性と熱物性値の同時測定」第44回日本熱物性シンポジウム
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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