【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.24】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22NM0116
利用課題名 / Title
窒化チタンナノ粒子の作製
利用した実施機関 / Support Institute
物質・材料研究機構 / NIMS
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials
キーワード / Keywords
リソグラフィ/Lithography,EB,フォトニクス,ナノ粒子
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
瀬戸浦 健仁
所属名 / Affiliation
神戸市立工業高等専門学校
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NM-601:電子ビーム描画装置 [ELS-F125]
NM-614:CCP-RIE装置 [RIE-200NL]
MN-615:該当設備なし
NM-607:スパッタ装置 [CFS-4EP-LL #3]
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本課題では、金属ナノ粒子への光照射によってナノメートル領域の発熱を制御するための、窒化チタンナノ粒子を作製することを目的としている。
金属ナノ粒子は「局在表面プラズモン共鳴」という光アンテナ効果を有するため、ナノ粒子のサイズおよび形状、そして材料によって、光を吸収する波長帯や空間的な発熱パターンを自在に制御することができる。これまで世界的には、金および銀などの貴金属ナノ粒子が広く研究に用いられてきたが、我々は最近、遷移金属窒化物である窒化チタンや窒化ジルコニウムが、より光照射による発熱制御に適することを見出している。
所望の空間的な発熱パターンを実現するためには、棒状・ディスク状・リング状など特定の形状のナノ粒子を、50 nm以下の加工精度で作製する必要がある。よって主に電子線リソグラフィで所望の形状のナノ粒子を作製することとした。
実験 / Experimental
窒化チタンの薄膜(t = 50 nm)については、NIMS・千現地区の装置を用いてサファイア基板上に成膜されたものを使用した。まず窒化チタンのハードマスクとして、窒化チタンの上にクロームおよびSiO2をスパッタした。続いてSiO2上にネガ型レジスト(NEB-22)を塗布し、直径200 nmのリング形状(ドーナツ形状)のナノ粒子のパターンを、電子ビーム描画装置[ELS-F125]によって描画した。
レジストを現像した後は、ドライエッチング装置によってマスク層であるSiO2およびクロームを除去することで、サファイア基板上にリング形状の窒化チタンナノ粒子を作製した。
結果と考察 / Results and Discussion
NIMSにてナノ粒子を作製したのは2022年12月であったが、この際にはマシンタイムの都合等で、走査型電子顕微鏡によるプロダクトの形状評価を終えることが出来なかった。利用者(瀬戸浦)の所属機関には、ナノ粒子を観察可能な電子顕微鏡が無いため、年度末となった2023年3月末時点でも、最終的な形状の評価は行えていない。
しかし、暗視野照明を用いる光学顕微鏡観察でプロダクトを観察したところ、局在プラズモン共鳴によると見られる、高輝度なナノサイズの光散乱体が、電子線描画のパターンどおりに形成されていることが確認できている。よって、狙い通りにナノリングは作製できたものと見込んでいるが、年度明け早々に電子顕微鏡観察を行い、より詳細な形状評価を行う予定である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件