【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22AT0123
利用課題名 / Title
超微細パターン樹脂成形用金型の検討
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
射出成形, ニッケル電鋳, 金型
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
平井 雄介
所属名 / Affiliation
トーノファインプレーティング株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
平井 美季
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
AT-110:レーザー描画装置〔DWL66+〕
AT-004:電界放出形走査電子顕微鏡[S4800_FE-SEM]
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
当社では超微細パターンの大量生産を実現するため、樹脂を用いた射出成形によるプロセスの開発行っている。この成形における金型はシリコンウェハー表面に形成した微細パターンをニッケル電鋳により転写したスタンパーを成形金型内に設置することで射出成形を実現している。本検討はシリコンウェハー表面の微細パターンをレーザー直接描画方式によるフォトリソグラフィーにより形成する検討を行った。昨今、市場においては1μmより小さいサブマイクロのパターン形状であり、かつ大きな面積エリアを必要とするパターンの需要が拡大しつつある。従来であればEB等を用い、描画に長時間要していたパターン形状を、レーザー直接描画方式を用いることにより短時間に実現することを目的とし本検討を行った。
実験 / Experimental
【NPF110】レーザー描画装置[DWL66+]
【NPF004】電界放出走査電子顕微鏡[S4800FE-SEM]
感光性レジストPFI38A7(住友化学)をスピンコーターにて厚み0.6μmとなる様8inchシリコンウェハー上に塗布し、Prebakeの後レーザー描画装置[DWL66+]を用い露光を行った。この際、パラメーターとして、Laser power、Filter、AF、intensity等を変更し最適形状となる様調整を行った。その後PEB、2.38%TMAHにて現像、純水リンスを行い、露光により形成された形状を、SEMを用いて断面観察を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1に本検討にて得られたライン形状の断面を示した。
形状測定結果は線幅(Bottom)0.71μm、深さ0.65μmであり、目的としているサブマイクロの形状の原盤形状として十分な値を得ることが出来た。また射出成形における離型の際重要とされる溝の側面部分の状態は十分平滑で更に傾斜に関しても金型の抜き勾配として適正な状況であった。また、アスペクト比が更に高い深さの溝を必要とする場合、Deep-RIEなどのドライエッチングの為のマスクとして利用することが可能である。
露光速度としては、100mm×100mmエリアを約4時間でこの形状を形成することが出来、レーザー描画装置はサブマイクロパターンを形成する金型原盤作製ツールとして高いポテンシャルを有していることが実証できた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 SEM Images of Cross Section.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・今後の課題
現状サブマイクロの形状で溝のアスペクト比を高くするにはDeep-RIEを用いる必要があるが、厚いレジストを用いて露光工程のみで実現する検討を行いたい。
・謝辞
技術的な問題可決を行うに当たりご支援頂いた産総研NPFご担当者の方々に御礼を申し上げます。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件