【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.17】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0143
利用課題名 / Title
単層フォトレジストによるリフトオフプロセス / Lift-off patterning using single layer photoresist
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
リフトオフ,単層リフトオフレジスト,アンダーカット,テーパー, Lift-off, photolithography, single layer lift-off photoresist, undercut, taper,リソグラフィ/Lithography,MEMSデバイス
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
佐々木 寛充
所属名 / Affiliation
東北大学マイクロシステム融合研究開発センター
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-058:マスクレスアライナ
TU-167:電子ビーム蒸着装置
TU-306:Tencor 段差計
TU-316:JEOL FE-SEM
TU-063:i線ステッパ
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
単層リフトオフレジストを用い,1 µm線幅1: 1ライン&スペース形成を目標として,塗布,露光,現像,成膜,リフトオフまでの一連のパターニングプロセスを東北大学マイクロシステム融合研究開発センターで評価した。
実験 / Experimental
単層リフトオフレジストとして,日本ゼオン社のZPN-1150,micro resist technology社のPG ma-N1410,信越化学工業社のSIPR-9684N-3.0を用いた。
まずフォトリソグラフィ条件の評価を実施した。露光装置として,マスクレスアライナ(MLA150, Heidelberg Instruments),i線ステッパ(FPA-3030i5+, キヤノン)を用いた。
次に、リフトオフの評価を実施した。成膜装置として、電子ビーム蒸着装置(EVC-1501, アネルバ)を用いてアルミニウムを成膜した。成膜の際、アルミニウム粒子をウエハに垂直に入射させるために、回転成膜ではなく静止成膜を行った。
フォトリソグラフィとリフトオフそれぞれの結果を、JEOL FE-SEM にて断面形状を評価した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1に1 µm 1: 1ライン&スペース形成条件と、断面SEM像を示す。ZPN-1150については条件の検討をレーザ直接描画装置にて行ったが,1 µm 1: 1ライン&スペースが解像しなかったため,ステッパでの評価は実施しなかった。PG ma-N1410および,SIPR-9684N-3.0を用いて1 µm 1: 1ライン&スペースを形成することができた。
Fig. 2に成膜後およびリフトオフ後の断面SEM像を示す。ZPN-1150は,レジスト形状が図1(c)のように垂直形状に近くなっているためにレジスト側面にアルミニウム膜が堆積し,この堆積した薄いアルミニウム膜が配線部と繋がったまま剥離できず,図2(c)のリフトオフ後のSEM像で,中央部は“バリ“が立ったままの状態,外周部はさらに“バリ“が倒れて配線上へ異物として付着している。一方PG ma-N1410とSIPR-9684N-3.0は,アンダーカット幅や,PG ma-N1410の膜厚,およびSIPR-9684N-3.0アンダーカット高さは適正であり,アルミニウム成膜後に厚さ0.3 µm配線部分とレジスト部分とのつながりは確認できない。アルミニウムのパターニングは,ウエハ中央部と外周部のどちらもバリなく形成出来ている。本結果から微細化向き単層リフトオフレジストを用いることで,1 µm 1: 1ライン&スペースのアルミニウム配線の形成が可能である事を確認できた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Cross-sectional SEM image of 1 µm 1: 1 line & space patterns for (a) PG ma-N1410, (b) SIPR-9684N-3.0 exposed by stepper and laser writer, of 2 µm 1: 1 line & space patterns.
Fig. 2 Cross-sectional SEM images after aluminum deposition by EB evaporation and after lift-off of 1 µm 1: 1 line & space patterns for (a) PG ma-N1410, (b) SIPR-9684N-3.0, of 2 µm 1: 1 line & space patterns for (c) ZPN-1150.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 佐々木寛充,森山雅昭,戸津健太郎, “単層フォトレジストによる1 µm線幅リフトオフプロセスの評価”, 第39回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム, 2022年11月14日.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件