【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2024.03.23】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0125
利用課題名 / Title
MEMSフィジカルセンサの微細構造作製 / Microstructure fabrication of MEMS physical sensors
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
レジスト処理装置, Si-MEMS,リソグラフィ/Lithography,MEMSデバイス
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
畑 良幸
所属名 / Affiliation
名城大学理工学部メカトロニクス工学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
庄子征希
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-307:金属顕微鏡
TU-058:マスクレスアライナ
TU-052:アクテス スピンコータ#1
TU-055:クリーンオーブン
TU-060:現像ドラフト
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
MEMSフィジカルセンサの櫛歯電極等の微細構造形成に向けて、マスクレスアライナ(MLA150)を用いてフォトリソグラフィを行なった。ウエハには500 nm厚のAlパターンが事前に形成されており、このAlパターンに対してアライメントを行なった。良好にアライメントができ、500 nm厚の段差があるウエハにおいてもAlパターンを保護しながら微細パターンを形成することができた。
実験 / Experimental
プロセスフローの概略をFig. 1に示す。本実験では、事前に表面に500 nm厚のAlパターンが形成されたSOI(Silicon on Insulator)ウエハに対して櫛歯電極等の微細構造をフォトリソグラフィする。本実験における検証内容は大きく2つある。一つ目は 500 nm厚の段差があるウエハに対して、微細構造を形成できることを確認する。二つ目はAlパターンのレジスト保護と、十分なアライメントを行なえることを確認する。詳細な手順を以下に示す。
① フォトレジストとしてTSMR-V90(27cP)を用いる。3000 rpmで塗布し(約1.2 µm厚)、90 ℃のもと90秒間ベークした。その後、マスクレスアライナ(MLA150)を用いてアライメントを行い、110 mJ/cm2にて露光した。その後110 ℃のもと90秒間ベークし、現像を行なった。
② 別機関にてDeep Reactive Ion Etching (DRIE)を行い、櫛歯電極等の微細構造の仕上がり形状を光学顕微鏡にて確認した。また、Alパターンのレジスト保護とアライメント精度を確認した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 2に櫛歯電極(ギャップ2~3μm)の観察結果を示す。良好にパターンが形成され、DRIEに対してレジスト保護されることが分かった。櫛歯電極の拡大写真をFig. 3に示す。櫛歯電極の端部がわずかに鈍る結果となった。これは、マスクレスアライナ特有のレーザースキャンによる露光によって発生すると考えられる。今後、櫛歯電極等の微細構造のフォトリソグラフィを最初に行うプロセスに変更することによって改善が見込める。Fig. 4にAlパターン周辺の観察結果を示す。設計通りSiパターンに対して重心になるように十分なアライメントが出来た。また、DRIE後においてもAlパターンがレジスト保護されていることが分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Overview of process flow
Fig. 2 Formed comb electrode pattern.
Fig. 3 Close-up view of comb electrode.
Fig. 4 Al pattern (Al pad)
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
東北大学の技術支援者からオペレーショントレーニング等の支援を受けた。感謝いたします。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 武田悠吾,川野遥暉,畑良幸,”高精度化に向けたForce Rebalance制御とデカップリング構造をともなった高Q 値2 軸加速度センサの構想提案と検証デバイスの作製”,令和5年度電気学会センサ・マイクロマシン部門総合研究会,令和5年6月30日
- 川野遥暉,武田悠吾,畑良幸,”高精度化に向けた真空封止とデカップリング構造をともなった振幅変調型加速度センサの動作検証”,令和6年電気学会全国大会,令和6年3月15日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件