【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22NU0224
利用課題名 / Title
雪氷の接着および成長を防止するアモルファス炭素膜の開発
利用した実施機関 / Support Institute
名古屋大学 / Nagoya Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
アモルファス炭素膜,形状・形態観察,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,CVD
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
稗田 純子
所属名 / Affiliation
名古屋大学大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
黒柳洋人,森飛貴,川村直央
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
雪氷の接着制御を可能とする高耐久性・高耐候性アモルファス炭素膜の開発を目的として、プラズマ化学気相成長(CVD)法を用いて、電線等の素材であるアルミニウム合金上にアモルファス炭素膜を成膜した。作製したアモルファス炭素膜の基礎的な特性評価の一つとして、膜厚測定を行った。
実験 / Experimental
基板として、膜の特性評価がしやすいSi(001)と電線の素材であるAl合金(A6061)を用いた。これらの基板上に高周波プラズマCVD法によりアモルファス炭素膜を作製した。原料ガスとしてCH4を用い、ガス流量は20 sccm、チャンバー内の圧力は3 Pa、成膜時間は30 minとした。高周波出力を100 W、200 W、250 Wと変化させて成膜を行った。当該施設の段差計(Dektak150)を用いて、作製した試料の膜厚を測定した。
結果と考察 / Results and Discussion
各高周波出力および成膜時間でSi基板上に作製したアモルファス炭素膜の膜厚をFig.1に示す。作製したアモルファス炭素膜の膜厚は、高周波出力、成膜時間の増加とともに増加した。高周波出力が増大することでイオン化する粒子の数が増え、基板に衝突するイオンの数が増えるため膜厚が増加したと考えられる。また、成膜時間が増大することで当然膜厚は増加するが、時間に比例していないのは、膜に到達したイオンが表面に結合するだけでなく、膜内部に侵入して結合することがあるためと考えられる。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Si基板上に作製したアモルファス炭素膜の膜厚
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
使用した装置につきまして、講習をしてくださった齋藤清範様(名古屋大学全学技術センター)に深く感謝の意を表します。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 森飛貴,稗田純子, “水素化アモルファス炭素膜を用いた高耐久性難雪氷接着表面の開発”, 第70回応用物理学会春季学術講演会, 令和5年3月17日, ポスター発表
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件