利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.14】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NU0053

利用課題名 / Title

高性能・高耐久・低コストMEAに向けた先端要素技術の研究開発

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋大学 / Nagoya Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

SWCNT, MEA, nanocatalyst,電子顕微鏡/Electron microscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

松尾 豊

所属名 / Affiliation

名古屋大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

ミフタフル フダ

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

樋口公孝

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NU-102:高分解能電子状態計測走査透過型電子顕微鏡システム


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

燃料電池MEA向けの高活性や高耐久性の触媒としてSWCNTに担持したコアセル合金ナノ粒子を液相プラズマ(SP)法によって合成し、合成した触媒はJEM-ARM 200F Coldを用いて構造・元素分析を行なった。
結果として単層カーボンナノチューブ(SWCNT)に担持されたPtPd合金ナノ粒子の形成を確認された。PtPd合金ナノ粒子はTEM像によって数枚のグラフェン・レヤーに覆われ、コアセルPtPd合金ナノ粒子であることを確認された(コア:PtPd合金、セル:アモルファスグラフェン)。しかし、一部エリアに凝集体のPtPdナノ粒子や粗大のPt粒子を確認された。

実験 / Experimental

液相プラズマ(SP)法によってSCWNTに PtPdナノ粒子を担持させて、約2-3nmの合金ナノ粒子のサイスが形成された。合金化されているかどうかSTEM/EDSで確認したいところです。JEM-ARM 200F Coldにて試料の観察を実施しました。

結果と考察 / Results and Discussion

SWCNTに担持されたPtPdナノ粒子が図1のSTEM像で確認された。
形成したPtPdナノ粒子は数枚のグラフェンレヤー(FLG:few layer graphene)に覆われたことを図2のTEM像で確認された。
そして、EDS測定によると図3に示したようにPt元素とPd元素が確認され、SP方で形成したナノ粒子はPt原子とPd原子から構成され、合金化されていることを示した。EDSの信号を分析するとPd L 24.8 ±6.8 wt%とPt M 75.2 ±8.8 wt%と得られ、PtとPdの比率は4:1になり、SPにおいて使用した電極の比率と同じであることがわかる。また、今回のEDSスペクトラからFeの元素の信号を確認されなくSWCNTの合成において触媒として使用したFeナノ粒子が残っていないことがわかり、高純度SWCNTを使用していることがわかった。
しかし、STEMの観測によると一部のエリアにナノ粒子の凝集体と粗大粒子が確認され、
EDSのスペクトラによるとPtPdナノ粒子であり、粗大粒子はPt粒子であることがわかった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 PtPd/FLG/SWCNTのSTEM像



図2 PtPd/FLG/SWCNTのTEM像



図3 PtPd/FLG/SWCNTのEDS測定結果



図4 STEMとEDSの観測によって(a, b)ナノ粒子の凝集体と(c, d)粗大粒子の存在


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

試料の観察において樋口技術職員の支援をいただいたので感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Miftakhul Huda, フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会第62回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム, 令和4年3月3日(発表日).
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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