【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.26】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23RO0003
利用課題名 / Title
Bone-BBB (blood-brain barrier)連関マイクロ流体デバイスの作製:デバイスを用いた骨組織の作製
利用した実施機関 / Support Institute
広島大学 / Hiroshima Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials
キーワード / Keywords
PDMS調合,熱処理,プラズマ処理,形状・形態観察,分析,接合,流路デバイス/ Fluidec Device,細胞培養デバイス/ Cell Culture Device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
吉本 哲也
所属名 / Affiliation
広島大学病院 口腔検査センター
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
黒木 伸一郎,岡田 和志,水野 恭司
利用形態 / Support Type
(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
RO-131:レイアウト設計ツール
RO-602:PDMS加工装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
口腔の機能が低下すると, 認知機能に影響を与えることは広く認識されている。しかし, その実態や分子制御機構について明確な解答は得られていない。本研究では, 顎骨組織が口腔内機械受容性感覚の主体であると考え, 骨組織と認知機能には重要なネットワークがあるのではないかと仮説を立てた。しかしながら, マウス等を用いたin vivo研究では, 全身が複雑に関連するため骨組織と脳との連関を直接観察することは難しい。また従来の2D細胞培養を用いた研究では, 生体と大きくギャップがある。そこで, 現在未だ樹立されていない骨オルガノイドの作製を目的とし, Polydimethylsiloxane (PDMS)デバイスを用いて実現するため, 広島大学ARIM支援室に提案したデバイスの作製を依頼した。
実験 / Experimental
【実験方法】広島大学ARIM支援室にて, マウス生体内で骨組織が再現可能なデバイス作製のフローチャートを確立した。アルミで作製した鋳型に(図1A)に, Polydimethylsiloxane (PDMS)調合液(主剤:硬化剤を10:1あるいは14:1)を自・公転ミキサーにより撹拌(20秒)脱泡(20秒)し, 真空吸引機にて脱気後, 加熱処理により硬化させた(80℃, 1時間)。離型したのち, 余剰をカットすることで計画したデバイスの作製に成功した (図1B)。デバイス内に,マウス由来の骨誘導脱灰骨粉(DBP)および骨形態形成蛋白(BMP2およびBMP4)を内包させ、この装置をマウスの背部に皮下移植した。
結果と考察 / Results and Discussion
高さ4 mm, 直径(幅)8mm, 孔4mm, 深さ4 mmの計画していたデバイスの作製は達成された(図1)。現在, 皮下移植を目指し, 動物実験計画書を作成中, 申請予定である。 今後は計画書が承認されたのち, 直ちに移植実験にとりかかり, 骨オルガノイドの作製に取り掛かる。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究の遂行にあたり, 共同研究者として終始多大なご指導を賜った広島大学ナノデバイス研究所黒木伸一郎教授に深謝致します。また同研究所ARIM支援室の先生皆様方には, 本研究の遂行にあたり適切なご助言, ご協力頂きました。ここに感謝の意を表します。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 第2回革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル領域シンポジウム(東京) 2024年1月23日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件