【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.05】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KU1034
利用課題名 / Title
新規金属ポルフィリン類縁体の合成と物性評価
利用した実施機関 / Support Institute
九州大学 / Kyushu Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
生体イメージング/ In vivo imaging,光デバイス/ Optical Device,質量分析/ Mass spectrometry,質量分析/ Mass spectrometry
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
石田 真敏
所属名 / Affiliation
東京都立大学 理学部 化学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
善 文比古
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KU-506:液体クロマトグラフィー・分子構造分析装置群
KU-512:透過型電子顕微鏡装置群
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本研究では、2種のドナー置換基を有するボロンジピリン(BODIPY)誘導体を用いて、第二近赤外(NIR-II)光励起による協奏的な二光子(TP)励起型光音響(PA)イメージングの造影剤の開発に成功した。化合物の吸収スペクトルは、第一近赤外(NIR-I)領域内で明確で強いピークを示しました。この特徴に加えて、化合物2および5の発光特性は、分子内電荷移動特性のために顕著に弱いことが明らかになった。また分子骨格の周辺に可溶性置換基を組み込むことで、PEGーPLGAブロックコポリマーを使った両親媒性ナノ粒子に封入することが出来、得られたミセル水溶液は、TEM画像解析により球状ナノ粒子を形成しており、ナノ秒パルスレーザーによってTP-PA信号を示した。この研究は、ドナー置換基とBODIPYコアとの電子的結合の重要性を示し、生体内深部イメージングアプリケーションに使用されるTP-PA造影剤の設計指針の確立に貢献すると期待される。
実験 / Experimental
日本電子社製透過型電子顕微鏡(JEM-2010)を用いて、タングステンリン酸で処理したミセルサンプル溶液を銅メッシュグリッドに乗せて測定した。質量分析は、Bruker社製micrOTOF-QIIIを用いて、測定した。
結果と考察 / Results and Discussion
2種のBODIPY誘導体は、高分解能質量分析によって対応する質量数を観測し、加えて、X線結晶構造解析、核磁気共鳴分光法等によってドナー置換型BODIPY構造を同定した。得られたBODIPY誘導体を含有するミセル溶液は、TEM画像解析からナノサイズの球状粒子形状を有することを明らかとした。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Takahide Shimada, Molecular Design for Stable Near-Infrared-II Two-Photon Excitation-Induced Photoacoustic Contrast Agents Based on Donor-Substituted BODIPYs, ACS Applied Optical Materials, 2, 211-219(2024).
DOI: 10.1021/acsaom.3c00400
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件