利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.16】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT0340

利用課題名 / Title

貴金属プリカーサ分子の基板表面反応に関する研究

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,ALD,電子分光/ Electron spectroscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

浅沼 周太郎

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

戸田直也,牧野孝太郎,津川智広,小次洋平

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

山崎 将嗣

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-102:原子層堆積装置_3〔FlexAL〕
AT-103:原子層堆積装置_3付帯XPS装置(アルバック・ファイ)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

通常、CMOSの多層配線技術にはCu(銅)配線が使用されている。しかし、Cu配線には微細化によって配線抵抗が増大すると言う問題があり、昨今の電子デバイスの微細化によりこの問題が顕在化して来ている。そこで注目されているのがRu(ルテニウム)を使用した微細配線である。微細配線の抵抗はその材料の抵抗率r(mWcm)と電子の平均自由行程l(nm)の積から求められる。このr x lの値は、Cuが6.7 x 10-16で、Ruが5.14 x 10-16でありRuの方が優れた特性を示している。Ruの他にNb(3.80 x 10-16)、Mo(5.98 x 10-16)も微細配線材料の候補に挙がっていたが、加工のしやすさからRuが次世代微細配線材料として最も期待されており、研究が進められている。
 本課題では、原子層堆積装置(ALD)とRuプリカーサ材料を用いて成膜を行い、このプリカーサ材料の成膜初期において基板表面でどの様な反応が起きているのかをX線光電子分光(XPS)を用いて調べる実験を行った。

実験 / Experimental

実験にはALD成膜装置と、ALD装置と真空槽で連結されていて試料を大気曝露せずにXPS測定できるin-situ XPS装置を用いた。反応剤にはN2、O2等を用いた。Si基板上とSiO2上に成長するRuの状態を比較するために、Si基板上にそのまま成膜した試料と、成膜前に酸素プラズマを用いてSi基板表面を酸化させSiO2層を生じさせその後成膜した試料を作製した。Si及びSiO2/Si基板上にALD装置を用いて成膜を行い、in-situ XPS装置で初期状態・10サイクル成膜後・20サイクル成膜後・50サイクル成膜後、100サイクル成膜後、150サイクル成膜後のRu等の電子状態等を測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

例として、初期状態(Ru成膜前)のSi基板及びSiO2層付きSi基板のXPS測定結果を図示する。図1(a)、(b)はそれぞれSi基板及びSiO2層付きSi基板のXPSプロファイルである。SiO2層付きの基板ではO1sスペクトルを示す531eV付近のピークが増大しているのが分かる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1(a)Si基板のXPSプロファイル(b)SiO2層付きSi基板のXPSプロファイル


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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