利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.04.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22MS5018

利用課題名 / Title

非常に鋭利な先端形状をもつSTM用金属探針の開発

利用した実施機関 / Support Institute

自然科学研究機構 分子科学研究所 / IMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

走査トンネル顕微鏡、探針、単分子膜


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

櫻井 敦教

所属名 / Affiliation

自然科学研究機構分子科学研究所電子構造研究部門杉本グループ

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

高橋 翔太,望月 達人

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

石山 修,売市 幹大

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

MS-202:低真空分析走査電子顕微鏡
MS-225:顕微ラマン分光
MS-226:FT遠赤外分光


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

金属表面に形成した自己組織化単分子膜(SAM)の構造を、走査トンネル顕微鏡(STM)で観測するための探針の開発を行った。金属表面にSAMが形成されていることの確認のため、フーリエ変換赤外(FTIR)分光器、顕微ラマン分光装置も使用した。

実験 / Experimental

電気化学エッチングで自作した金属探針の先端形状を、ARIMの走査電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。電気化学エッチングにおける印加電圧、エッチング溶液の濃度や温度、電極に使用する材料など、様々なパラメータを振りながら探針を作成し、その先端形状を観察することで、ナノメートルスケールで鋭利な探針を作成するための条件を探った。

結果と考察 / Results and Discussion

探針開発当初は、探針先端に10ナノメートル程度の微細な凹凸構造が発生してしまうことが頻発していたが、電気化学エッチングの様々な条件を精査しながら探針を作成していくことで、このような凹凸構造のない非常に滑らかな先端形状をもつ探針を作成することに成功した。探針の先端形状は、毎回SEM観測を行って確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

SEMの使用法をご指導いただいた石山修特任研究員、FTIR分光器、顕微ラマン分光装置の使用法をご指導いただいた売市幹大技術員に感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 1.高橋翔太, 櫻井敦教, 望月達人, 杉本敏樹, “STM探針-基板ナノ共振器のプラズモニック二次非線形光学応答,” 表面・界面スペクトロスコピー2022, 分子科学研究所, 2022/12/10
  2. 2.Atsunori Sakurai, Shota Takahashi, Tatsuto Mochizuki, and Toshiki Sugimoto, “Second Harmonic and Sum Frequency Generation Induced by the Optical Field Enhancement at Plasmonic Nanojunctions,” The 12th Asian Conference on Ultrafast Phenomena, Nanyang Technological University, Singapore, 2023/1/4(招待講演)
  3. 3.Shota Takahashi, Atsunori Sakurai, Tatsuto Mochizuki, and Toshiki Sugimoto, “Tip-enhanced second-order nonlinear optical processes in a nanomolecular system adsorbed on metal surface,” 日本化学会 第103回春季年会2023, 東京理科大学, 2023/3/24
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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