【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.28】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23GA0018
利用課題名 / Title
有機物質を含む可視帯微小共振器の作製
利用した実施機関 / Support Institute
香川大学 / Kagawa Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,フォトニクス/ Photonics,量子効果/ Quantum effect
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
鶴町 徳昭
所属名 / Affiliation
香川大学 創造工学部 材料物質科学領域
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
森下修平,中谷柊吉,池田凱琳,大西唯斗
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
GA-003:スピンコータ-
GA-005:触針式表面形状測定器
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
アルミニウムによる金属鏡あるいはSiO2、TiO2などによる誘電体多層膜鏡を作製 し、それらを用いて有機分子を含む可視域の微小共振器構造を作製した。そして透 過・発光測定などによりスペクトル幅の広い色素分子における超強結合状態の光学特性を調べた。特に、ポラリトン分枝間発光が測定可能な構造として、共振器の第二モードと色素分子の共鳴を一致させた構造を検討した。
実験 / Experimental
真空蒸着装置(ULVAC社製VPC-1100:登録外機器)を用いてガラス 基板上にアルミニウムを成膜し、ミラーを作製した。一方のミラー上にスペクトル 幅が広いLemke色素を単分散させたPVA薄膜をスピンコーター(ミカサ社製MS-B150)を用いて塗布して、もう一方のミラーを向かい合わせに貼り合わせることで 可視光域の微小共振器構造を作製した。そして、上記の試料において発現した共振 器ポラリトンの透過スペクトルを測定した。
結果と考察 / Results and Discussion
今回作製したのは、共振器長を通常の2倍とすることで、共振器の第1ピーク (基本モード)を分枝間遷移(Rabi分裂)エネルギーと一致するようにし、かつ共振器 の第2モードと励起子共鳴エネルギーを一致させるというものである。この構造によりこれまで観測されたことがないポラリトン分枝間発光の観測が可能とな る。Fig.1に作製した試料の透過スペクトルを示す。第1ピークは1.10 eVに出現するとともに,Rabi分裂により1.95eVと2.95eVに二つのピークが観測できた.また,Fig.2に示すようにこの試料の発光スペクトルの温度依存性を測定したが,予想に反して低温において発光強度が減少するという現象が観測された.現在は,メカニズムの解明を行っている.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 有機色素を含む金属鏡ファブリーペロー微小共振器の透過スペクトル
Fig.2 微小共振器の発光スペクトルの温度依存性
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件