利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23QS0019

利用課題名 / Title

Ti50+y(Fe1-xMnx)50-yの水素吸蔵・放出反応の相変化挙動のTiおよびMn組成依存性

利用した実施機関 / Support Institute

量子科学技術研究開発機構 / QST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

局所構造,水素貯蔵/ Hydrogen storage,X線回折/ X-ray diffraction,放射光/ Synchrotron radiation


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

榊 浩司

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

Kim Hyunjeong,中平 夕貴

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

町田 晃彦

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

QS-222:高速2体分布関数計測装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究の対象物質であるTiFe系合金は低コストな水素吸蔵合金で、水素貯蔵用途としての実用化が期待されている。一般的に水素吸蔵特性を改善するためにTiFeにMn置換が行われているが、FeサイトにMnを過剰に置換することで水素吸蔵・放出挙動に特異な変化が現れることを申請者らは見出した(1)。しかしながら、その際の結晶構造・局所構造の変化は明らかになっていない。一方で、申請者らはこれまでに高温かつ水素圧力下で時分割測定が可能なⅩ線全散乱実験の測定技術の高度化に取り組んできた(2)。そのため、本研究ではこの測定技術を利用し、Ti50+y(Fe1-xMnx)50-yの水素吸蔵・放出反応時の結晶構造・局所構造変化をその場観察し、反応経路を明らかにする。また得られた結果を踏まえて、Ti50+y(Fe1-xMnx)50-yー水素系の新たな状態図の作成に取り組むことにした。

実験 / Experimental

実験はBL22XUの高速2体分布関数計測装置を用いて行った。試料は各種キャピラリーに充填した。高温・圧力下実験用キャピラリーをオフラインの水素導入装置またはビームライン上の高温実験セットアップに取り付け、所定の温度で真空排気を行った後に水素を充填し、Ⅹ線全散乱データを取得した。

結果と考察 / Results and Discussion

本実験で使用したセットアップを使ったIn-situその場観察実験はAB5系合金などでは実績があり、これまでの問題なく水素加圧下での相変態挙動の解明を行ってきた。一般的にTiFe系合金はAB5系合金に比べて初期の水素吸蔵反応が困難ではあるが、本合金の水素化反応の予備実験でも水素を吸蔵できることを確認していた。しかしながら、本ビームタイム中には水素吸蔵反応がうまく進行せず、反応経路の解明には至らなかった。原因については調査中である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

参考文献
(1) 榊浩司、Hyunjeong Kim、町田晃彦、綿貫徹、中村優美子、金属学会誌 79 (2015) 112-117.(2) Kouji Sakaki et al., Journal of Applied Crystallography,  51 (2018) 796-801.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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