【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.26】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23TU0108
利用課題名 / Title
グレースケール露光を利用したレンズの作製
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
光露光(マスクレス、直接描画)/ Optical exposure (maskless and direct drawing, ガスエッチング/ Gas etching,光デバイス/ Optical Device,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,光リソグラフィ/ Photolithgraphy
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
山野 高広
所属名 / Affiliation
株式会社テクニスコ
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
戸津健太郎,庄子征希,菊田利行,古林庸子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-057:レーザ描画装置
TU-206:アルバックICP-RIE#2
TU-306:Tencor 段差計
TU-307:金属顕微鏡
TU-308:デジタル顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
<概要>
・深さが浅い凹レンズの作製プロセスとして下記2段階での作製を検討している。
① 対応する凸レンズの型を作製する
② ①で作製した型を用いたナノインプリント加工により、凹レンズを作製する
・本課題ではまず、①の凸レンズの型の作製について、東北大学所有のグレースケール露光装置およびドライエッチング装置を用いることで下記仕様の凸レンズを作製したいと考えている(図1 上部参照)。
<仕様>
・材料:石英ガラス
・パターン:凸レンズが密集した構造
・凸レンズ凸量:1~2μm
・凸レンズサイズ:1mm
・今回、実際のパターンのビットマップファイルの準備が間に合わなかったことから、一連の工程検証を目的として、近いサイズのダミーレンズパターンを用いた試作を実施した。
実験 / Experimental
<レジスト成膜>
・使用設備:TU-051、TU-052、TU-054、TU-055、TU-060
・露光、ドライエッチングのテスト用を含め3枚成膜した。
・レジストはOFPR 800LB 200cP、成膜条件は東北大学標準条件とした。
→段差計にて膜厚3.8μm程度であり、成膜後にレジストが波打つような様子もなかったことから問題ないものと判断した。
<露光>
・使用設備:TU-057
・グレースケール露光について、1枚目は配列5x5を2条件配列させて実施した。
条件1:Step and RepeatのConvert Xを「one」
条件2:Step and RepeatのConvert Xを「all」
→顕微鏡での外観確認、段差計測定の結果、条件1はパターン間の境界ラインを確認し、条件2は境界ラインなく問題なしであることから、条件2が比較的良いと判断した。
・上記結果より、グレースケール露光2枚目、3枚目は条件2にて配列20x20に拡張し実施。露光時間は1枚1時間強。
→1枚目と品質に差がないことを確認した。
<RIE>
・使用設備:TU-206
・基板の冷却のため、1分エッチング、3分冷却を繰り返し実施した。
・5サイクルごとにダミーウエハに入れ替えて槽内のクリーニングを実施する
とともに、加工ウエハの出来栄えを顕微鏡で確認した。
→最終的にエッチング処理時間21分にてレンズ頂点のレジストが除去されていることを確認し、加工完了と判断した。
・処理後の段差計測定にて、レジスト形状と同様の形状ができていることを確認した。
・2枚目についても同様の条件で加工し、20分にてレジスト除去を確認した。
<使用した検査装置>
・TU-306、TU-307、TU-308
結果と考察 / Results and Discussion
・各加工途中での結果については上記実験項目に記載の通り。
出来栄え写真については図1 下部左および中央参照
・RIE加工後のレンズについて、自社のZygo干渉計にて測定した結果、レンズ凸量2.23μm、Ra2.3nm程度であることを確認した(図1 下部右参照)。
→凸量、面粗さともに後工程であるナノインプリント加工を進めるにあたり問題ない値であることから、今回の工程検証については問題なしと判断した。
・今後はナノインプリントの工程検証を進めるとともに必要であれば実際パターンでの検証を進める予定である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件