【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.28】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23TU0012
利用課題名 / Title
触覚デバイスの開発と材料技術の検討
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
圧電デバイス,アクチュエーター/ Actuator,MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,スパッタリング/ Sputtering,リソグラフィ/ Lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
曽根 順治
所属名 / Affiliation
東京工芸大学工学部工学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-056:両面アライナ
TU-158:芝浦スパッタ装置(加熱型)
TU-201:DeepRIE装置#1
TU-310:レーザ/白色共焦点顕微鏡
TU-323:XRD
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
メタバースの実現においては、触覚技術は重要であり、高精度な情報提示の必要があるが、MEMS技術は、あまり活用されていない。所属大学では、コンピュータシミュレーションを活用した設計や特性解析を行っており、設計したデバイスを作製するために、東北大学試作コインランドリの機器を使用した。本年度はデバイスの試作を実施し、デバイスの機能と効果を確認した。
実験 / Experimental
昨年度からの改善点は、配線と圧電膜の絶縁を取るために、圧電膜に成膜時に酸化して劣化しない酸化チタン膜領域を設けた。また、圧電膜の段差の部分の成膜も厚くする改善を実施した。その改善したデバイスを2回試作した。1回目はダイアフラム厚みが55μm、2回目はダイアフラム厚みが75μmのデバイスである。 このデバイスを用いて、触覚デバイスを試作した。デバイスの特性は、発生した音圧をマイクロフォン(80KHz最高レンジ)で測定して、性能を評価した。また、人の指による感覚実験も実施て、触覚デバイスとして使用することが可能であるかについても、評価を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1は作製したデバイスの表面(a)、裏面(b)、および、SEM像(c)である。ダイアフラム厚みが55μmと75μmのデバイスの特性を評価した結果、55μmのデバイスは、120dB近くの音響圧力、75μmのデバイスは、115dB近くの音響圧力を出せることを確認した。また、人の指腹への触覚提示実験においては、ダイアフラム厚み55μmのデバイスは39Vのバースト波で、75μmのデバイスは70Vバースト波で触覚が提示可能であることを確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 Fabrication results
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
参考文献 森山雅昭, 川合祐輔, 田中秀治, 江刺正喜, RF-MEMSスイッチのための低電圧駆動薄膜PZT積層アクチュエータ, 電気学会論文誌 E 132(9) 282-287 2012年
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Junji Sone, Fingertip tactile sensation via piezoelectric micromachined ultrasonic transducers with an amplified interface, Scientific Reports, 14, (2024).
DOI: https://doi.org/10.1038/s41598-024-52630-2
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 圧電MEMSアクチュエータによる触覚生成-1, 日本機械学会第14回マイクロ・ナノ工学シンポジウム, 6P5-PN-24, pp1-4, 〔2023.11.6-9,熊本〕
- 空圧音響を活用した触覚デバイスの検討, 日本バーチャルリアリティ学会 ハプティクス研究委員会 第32回研究会, 2024年2月29日, 慶応大学SFC
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件