【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.12】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23TU0005
利用課題名 / Title
テラヘルツ帯で動作する周期分極反転素子の作製
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
非線形光学結晶,テラヘルツ波,非線形波長変換,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,高周波デバイス/ High frequency device,光導波路/ Optical waveguide,MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,メタマテリアル/ Metamaterial,スピントロニクス/ Spintronics,フォトニクス/ Photonics,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
福田 航一
所属名 / Affiliation
理化学研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-056:両面アライナ
TU-057:レーザ描画装置
TU-255:ディスコ ダイサ
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
近年、テラヘルツ波を用いた非破壊検査が注目されており、セキュリティー応用、医薬品のコーティング膜厚測定、樹脂工業製品の品質管理など応用範囲は多岐にわたる。これらの社会実装には高出力かつ小型なテラヘルツ波光源が必要であり、非線形光学波長変換によるテラヘルツ波発生が有力な方法である。利用申請者は非線形光学波長変換を用いたテラヘルツ波の発生と検出および応用の基礎研究を行っており、これまでに周期分極反転ニオブ酸リチウム結晶を用いた新しいテラヘルツ波発振(バックワード・テラヘルツ波パラメトリック発振)の実現などを行ってきた。周期分極素子の周期と角度に依存したテラヘルツ波発振が起き、サブテラヘルツ波領域を網羅する周波数可変性やカスケード波長変換など高い潜在性能が分かってきている。テラヘルツ波用の周期分極反転素子を独自に作製できれば、それらの他に類のない性能を引き出すことが可能になる。
本課題は、我々がデザインした周期分極反転素子を作製するために東北大学ナノテク融合技術支援センターの各種装置を利用する。
実験 / Experimental
ニオブ酸リチウム結晶は自発分極を有しており、分極反転には基板に高電圧を印可して反転させる方法がある。数10 µmの周期的な分極反転を行うためには周期と合わせた電極パターンをニオブ酸リチウム結晶基盤上に作成する必要がある。そこでフォトリソグラフィによって周期的なレジストパターンを作製した。その後、理研が所有する電圧印可装置で分極反転の実験を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
本年度は、昨年設計製作した新マスクにより、ニオブ酸リチウム結晶基板上にレジストパターンを形成し、電圧印加条件を変えながら分極反転実験を行った。レジストパターン開口部近傍に分極反転領域を形成することができ、分極反転中の電界の均一化ができることがわかった。今後、分極反転時の電極構造の検討を行い、分極反転素子の高性能化を狙う予定である。
さらに本年度は、高性能デバイスを実現するにあたり、テラヘルツ波用周期分極反転素子の基板厚を厚くできるよう、素子分離のためのダイシング条件の最適化を行った。従来は、基板の厚み0.5 mmで、ダイシング条件を検討していたが、基板の厚みを1.0 mmと厚くしても、チッピングの少ない良好な切断面を実現できることが判明した。今後、テラヘルツ波用周期分極反転素子の作製に、ダイシングの最適化条件のフィードバックを行う予定である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件