利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT0342

利用課題名 / Title

カーボンナノチューブの電気伝導性薄膜応用

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

電極材料/ Electrode material,電子顕微鏡/ Electronic microscope,電子分光/ Electron spectroscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

チアシ ショウヘイ

所属名 / Affiliation

東京大学 大学院工学系研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

西田征矢,嶋田優作,遠藤剛史

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-007:高分解能分析電子顕微鏡
UT-854:オージェ分光分析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

カーボンナノチューブ(Carbon , CNT)は柔軟な透明導電膜を作製するための素材として期待されている.CNTの薄膜を作製する手法としては,CNTの分散液を用いる方法がその汎用性の高さから主に用いられている.一方で分散剤の使用や超音波による分散処理による短尺化によって薄膜の電気抵抗が大きくなるという問題がある.そこで本研究課題では,そうした問題を克服した上でより電気抵抗の小さいCNT薄膜を作製する新たな手法の開発を目的としている.CNT薄膜の電気伝導にはバンドルやネットワークの構造が大きく影響しているため,TEMを用いて薄膜の構造観察を行った.

実験 / Experimental

PDMSを添加したCNT/DMF分散液からCNT薄膜を液面に作製した.液面から掬い上げるようにして,薄膜をTEMグリット上に保持させ,TEMによって構造観察を行った.その後,AESによってCNT薄膜の元素分析を行った.

結果と考察 / Results and Discussion

TEMによる観察の結果,CNTの平均バンドル太さが10~20nm程度であり,X型のジャンクションが多いことがわかった.また,CNT以外の物質がCNTの周囲に付着していることがわかった.続いてAESによって元素分析を行ったところ,付着物質がPDMSであったことが明らかとなった.図に(a)CNT薄膜のTEM像と,(b)AESによる各元素存在量のマッピング像を示す.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


(a)液面に形成されたCNT薄膜のTEM像



(b)TEMグリッド上に保持されたCNT薄膜における各元素存在量のマッピング像


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. *Seiya Nishida, Yusaku Shimada, Tsuyoshi Endo, Ryotaro Kaneda, Keigo Otsuka, Shigeo Maruyama, Shohei Chiashi, "Fabrication mechanism of CNT transparent conductive films by filtration at the interface between phase-separated liquids," Fullerenes-Nanotubes-Graphene Genaral Symposium (FNTG 66) (Nagoya, Japan).
  2. *Y. Shimada, S. Nishida, T. Endo, K. Otsuka, S. Maruyama, S. Chiashi, (15D-2-4) "Surfactant-free fabrication of CNT thin films on bilayer interface by utilizing dispersibility difference in solvents ," 36th International Microprocesses and Nanotechnology Conference (MNC 2023) (Sapporo, Hokkaido, Japan), oral, 期間231114-231117.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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