【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0279
利用課題名 / Title
ペロブスカイト型酸窒化物単結晶のフラックス育成および強誘電性評価
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
環境制御マニュアルプローバステーション,強誘電体材料, 蓄電関連材料
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
原田 銀士
所属名 / Affiliation
明治大学 理工学研究科応用化学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
松井裕章
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
ペロブスカイト型酸窒化物は高い比誘電率を有しており、その温度依存性が低いことから誘電体や強誘電体として注目されている。しかしながら、その物性に関しては未だ不明な部分が多く残っている。そのため、ペロブスカイト型酸窒化物の物性(特に、誘電特性および強誘電性)を正確に評価するために、フラックス法により育成した単結晶について東京大学の設備(環境制御マニュアルプローバステーション)を利用して測定を行った。
実験 / Experimental
ペロブスカイト型酸窒化物 (BaTaO2N)の単結晶を含む試料 (Au/BaTaO2N/Agペースト/Ti)を低温プローバ(CRX-4K)の試料室に設置した。その後、試料室内を所定の温度(6 K~350 K)まで冷却し、単結晶の強誘電体分極評価測定を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
低温プローバ(CRX-4K)を用いて 30 K まで冷却し、BaTaO2Nの単結晶について強誘電性の評価を行った。その結果、Figure1 に示すような曲線が確認された。この結果から、30 K では本研究でフラックス育成したBaTaO2Nの単結晶は、強誘電性のヒステリシス曲線(P-E ヒステリシス曲線)を示さなかった。6 K ~ 350 K まで同様の測定を行ったが、Figure1 と同等の形状であり、強誘電性を示唆する結果は得られなかった。その理由として、試料の化学組成が窒化過剰であり、絶縁性の低下によるリーク電流の発生や、測定試料の電極と結晶の電気的接合不良が要因として考えられる。今後は、単結晶の化学組成の制御により、リーク電流を抑制することで強誘電性を再検証する。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Figure 1. Hysteresis curves observed in applied voltage ranges below ±200 V/cm for the single crystal of perovskite-type oxynitride (BaTaO2N).
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究を遂行するにあたり、ご協力いただいた松井裕章様(東京大学)に深く感謝いたします。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件