【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0123
利用課題名 / Title
窒化ガリウム系半導体デバイスの作製と評価に関する基礎研究
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
ワイドギャップ半導体/ Wide gap semiconductor,走査プローブ顕微鏡/ Scanning probe microscope,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,エリプソメトリ/ Ellipsometry
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
前田 拓也
所属名 / Affiliation
東京大学 大学院工学系研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
若本祐介
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-861:走査型プローブ顕微鏡
UT-303:分光エリプソメータ
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
窒化ガリウム(GaN)は絶縁破壊電界が大きく,電子移動度・ドリフト速度が大きいため,パワーデバイス応用や高周波増幅デバイス応用が期待されている.既に実用化も進んでいるが,今後より一層の性能向上に向けて,物性やデバイス物理の詳細な理解が必要である.そこで,本研究では,GaN電子デバイス試作に基づく基礎研究に取り組んだ.ARIM事業を通じて,原子間力顕微鏡(AFM)および分光エリプソメトリーを利用したので報告する.
実験 / Experimental
本研究では,GaN系電子デバイスの実験において,原子間力顕微鏡(AFM)を用いた表面観察を行なった.GaN上に機能性材料である窒化スカンジウムアルミニウムをエピタキシャル成長し,その成長表面を観察した(図1).観察した表面は粒状の表面形状が見られるが,二乗平均面粗さ(RMS)は0.5-0.7 nm程度と小さく,原子レベルで平坦であることが確認された.これは,良好な薄膜・ヘテロ接合が形成できていることを支持している.また,同構造に対して分光エリプソメトリーによる光学物性・膜厚の測定を行なった.
結果と考察 / Results and Discussion
分光エリプソメトリーから得られた屈折率は,Sc組成が増加するにつれて増加し,消衰係数は長波長側へのシフトが見られた.消衰係数から光学的なバンドギャップを求めることができた.また,フィッティングから得られた膜厚の値は,X線回折法(XRD)から得られた膜厚とほぼ同じ値であり,GaN上に成長した窒化スカンジウムアルミニウムにおいても分光エリプソメトリーによっても簡易・非接触非破壊で膜厚を測定できることがわかった.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 AFMによるScAlN/GaNの表面観察像
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
特になし
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- T. Maeda, Y. Wakamoto, S. Kaneki, H. Fujikura, A. Kobayashi, "Characterization of Optical Properties and Bandgaps of ScxAl1−xN Epitaxially Grown on GaN Bulk Substrate by Sputtering Method", 14th International Conference on Nitride Semiconductors (ICNS 14), Fukuoka (Japan), November 2023, Oral.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件