利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.22】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NU0239

利用課題名 / Title

プラズマ中の原子状ラジカル解析

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋大学 / Nagoya Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

プラズマ処理,赤外・可視・紫外分光/ Infrared/visible/ultraviolet spectroscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

竹田 圭吾

所属名 / Affiliation

名城大学 理工学部 電気電子工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

石川 健治

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NU-243:真空紫外吸収分光計


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

基底状態の酸素原子はNEAPPの様々な応用技術において重要とされるROSの一つとして注目され、その重要性に関する報告はこれまでにも多々ある[1]。そのため、酸素原子の生成制御は更なるNEAPP技術およびその応用の発展において極めて重要である。そこで本研究では、NEAPPにおいて効率的な酸素原子の生成技術の構築のために、誘電体バリア放電で生成したオゾンガスをAC励起大気圧プラズマジェット(AC-APPJ) [2]に供給するハイブリッドAPPJ装置を構築し、その効果について検証した。

実験 / Experimental

 本研究で構築した誘電体バリア放電部を備えたハイブリッドAPPJ装置では、窒素ガスに微量の空気を添加した混合ガスを用い、誘電体バリア放電電極とAC-APPJ装置のそれぞれの電極にAC高電圧を印加することで誘電体バリア放電プラズマとAC-APPJを同時期に生成、誘電体バリア放電プラズマを通過したガスをAC-APPJに供給する機構となっている。本研究では、AC-APPJにおいて生成される酸素原子量を、真空紫外吸収分光法を用いて計測し、誘電体バリア放電プラズマの酸素原子生成に対する影響を分析した。

結果と考察 / Results and Discussion

誘電体バリア放電電極とAC-APPJ電極間の距離を46 mm、放電ガスの酸素/窒素比 0.5 %とした条件下において酸素原子によるVUV光の吸収率を計測すると、誘電体バリア放電無しの条件での光吸収率は約9%であり、誘電体バリア放電有りの条件においても光吸収率は10 %程度であった。このことから電極間距離46 mmでは誘電体バリア放電プラズマの効果は非常に低いと考えられる。そのため電極間距離を96 mmに変更して再度実験を行った結果、酸素原子による光吸収率は約20 %まで上昇することが確認でき、電極間距離を最適化とすることで誘電体バリア放電プラズマの効果を確認することができた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・参考文献:[1] S. Iseki, et. al, Appl. Phys. Express 4, 116201 (2011).[2] M. Iwasaki, et. al, Appl. Phys. Lett. 92, 081503 (2008).
・共同研究者:石川 健治 教授(名古屋大学低温プラズマ科学研究センター)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 梶野晃弘, 竹田圭吾, 平松美根男,"大気圧ハイブリッドプラズマジェットによる酸素原子の効率的な生成", 第10回応用物理学会 名大SC 東海地区学術講演会(愛知), 令和5年11月3日
  2. A. Kajino, K. Takeda and M. Hiramatsu, “Atmospheric pressure hybrid plasma jet for oxygen atom generation”, Global Plasma Forum in Aomori(Aomori), 2023年10月17日
  3. A. Kajino, K. Takeda and M. Hiramatsu, “Atmospheric pressure hybrid plasma jet with two types of discharge system”, 44th International Symposium on Dry Process(Aichi), 2023年11月22日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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