【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23NM0110
利用課題名 / Title
Nano/Micro機能付加による高性能伝熱面に関する研究
利用した実施機関 / Support Institute
物質・材料研究機構 / NIMS
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
馬場 宗明
所属名 / Affiliation
産業技術総合研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
齋藤慎平
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NM-616:シリコンDRIE装置 [ASE-SRE]
NM-604:マスクレス露光装置 [DL-1000/NC2P]
NM-638:水蒸気プラズマ洗浄装置 [AQ-500 #2]
NM-649:FE-SEM+EDX [SU8230]
NM-607:スパッタ装置 [CFS-4EP-LL #3]
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
電子機器の高性能化やパワー半導体の高出力化に伴い、高密度発熱体の冷却が課題となっている。我々は、高い熱拡散・熱輸送能力を持つベーパーチャンバやマイクロチャネル蒸発器に関する研究開発を行っている。これらの相変化を利用した冷却デバイス内では気液相変化現象が複雑に生じており、相変化伝熱面上に形成された微細構造や濡れ性を制御することで、気液挙動を制御し、高熱流束時の熱伝達特性を飛躍的向上させることができる。2023年度は、表面の濡れ性を制御するナノ、マイクロ構造の形成とそれを応用した沸騰伝熱面およびマイクロチャネル蒸発器の試作を行った。また、感温塗料を用いた伝熱面表面温度分布の可視化計測のために、透明加熱膜としてITOを用いた温度計測用サンプルの作製を行った。
実験 / Experimental
洗浄したシリコンウエハの表面にレジストを塗布し、マスクレス露光装置を用いてマイクロピラーの形状を描写、現像した。残ったレジストをマスクとして、シリコンDRIE装置を用いてボッシュプロセスでマイクロピラーを形成させた。ボッシュプロセスの繰り返し回数を制御することでマイクロピラーの高さを調整した。マイクロピラーを形成させた後、Au薄膜のThermal dewetting現象を利用したナノピラー形状を形成させることにより、微細構造表面の撥水性を向上させた。マイクロピラーの直径を1-10µmの範囲で変更したサンプルを試作した。
結果と考察 / Results and Discussion
シリコンDRIE装置 [ASE-SRE]のボッシュプロセスにより、直径1µm程度でもアスペクト比20程度のマイクロピラーを形成することができることを確認した。今回はレジスト(AZ5214E)をマスクとして利用したため、比較的浅い範囲であったが、20µm程度であれば問題なく形成させることができた。本構造については、マクロ構造の試作を行った段階であり、その後の相変化伝熱面としての評価は今後行う予定である。また、感温塗料を用いた伝熱面表面温度分布の可視化計測のためITO透明加熱膜の形成についても、マスクレス露光装置を用いて、線幅10-20µm程度の短冊状のITO加熱膜を形成させ、加熱実験に供した。加熱実験では、成膜したITO膜にパルス電源を接続し、周期的にパルス状に印加することで、加熱させることができた。ITO膜の上から感温塗料膜を成膜することにより、感温塗料膜の温度王応答性を評価し、100µs以上の非常に速い応答性で温度を可視化できることを確認することができた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 辺(茨大院), 齋藤(産総研), 馬場, 高田, 李(茨大院), 染矢(産総研), 日本機械学会熱工学コンファレンス2023, 2023年10月15日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件