利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.11】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NM0048

利用課題名 / Title

高純度オゾンを用いた低温成膜に関する研究

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

オゾン,MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,ALD,先端半導体(超高集積回路)/ Advanced Semiconductor (Very Large Scale Integration)


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

萩原 崇之

所属名 / Affiliation

明電ナノプロセス・イノベーション株式会社

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-628:薄膜応力測定装置 [FLX-2000-A]
NM-624:顕微分光膜厚計 [F54-XY-200-UV]


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体デバイスの高集積化に伴う金属酸化物薄膜の精密な膜厚制御と成膜プロセスの低温化の要求に対し原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法が注目されている。特に近年、ALDの利用拡大に伴い、生産性の高いバッチ処理方式が注目されている。バッチ処理方式は水を酸化源とする場合、特に200℃以下の低温で反応力低下により成膜が困難となる。我々は、高純度オゾンガス(~100vol%)により低温ALDバッチ処理の適用性を検討するため、Siウエハへ高純度オゾンガスを用いて基板温度150℃以下のALDで得たHfO2膜、Al2O3膜の膜応力を測定した結果を述べる。

実験 / Experimental

Fig.1に本実験に用いた装置の模式図を示す。酸化ガスとして高純度オゾンガスを使用し、原料ガスとして、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム(TDMAHf)、およびトリメチルアルミニウム(TMA)を使用したALDによりHfO2膜、Al2O3膜を成膜した。基材は4inchサイズのSiウエハを使用し、成膜前後のSiウエハの反り量より膜応力を算出した。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig.2に測定したHfO2膜、Al2O3膜の膜応力を示す。正の値は引張応力(成膜面を上面にして下に凸の反り)、負の値は圧縮応力(成膜面を上面にして上の反り)を表しており、高純度オゾンガスを用いて成膜したHfO2膜は内部応力として圧縮応力が発生していることが確認された。また、成膜温度の上昇に伴い応力の絶対値が減少していることから、成膜温度、酸化ガスおよび原料ガスといった成膜条件により膜質が変化することで膜応力も変化することが示唆される。一方、Al2O3膜の膜応力は引張応力をしており、膜種によって膜応力が変化することが確認された。この結果から、高純度オゾンガスを用いたALDでは、150℃以下の低温成膜プロセスにおいて膜応力を制御することが可能であることを示唆しており、低温ALDバッチ処理の酸化ガスとして、高純度オゾンガスの高い適応性を確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig.1 Schematic diagram of deposition process



Fig.2 Thin film stress and images


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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