利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.10】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT1204

利用課題名 / Title

マイクロ加工デバイスを用いた単一カーボンナノチューブ材料の伝導測定

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

ナノ・マイクロ加工, カーボンナノチューブ, ナノスケール伝熱, ナノスケール伝導,スパッタリング/ Sputtering,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,ダイシング/ Dicing,電子顕微鏡/ Electronic microscope,ナノカーボン/ Nano carbon,ナノチューブ/ Nanotube,熱電材料/ Thermoelectric material,電極材料/ Electrode material,環境発電/ Energy Harvesting,熱電発電/ Thermoelctric Power Generation


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

児玉 高志

所属名 / Affiliation

九州工業大学機械知能工学コース

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-500:高速大面積電子線描画装置
UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-704:高密度汎用スパッタリング装置
UT-603:汎用高品位ICPエッチング装置
UT-850:形状・膜厚・電気特性評価装置群


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究では、カーボンナノチューブのバンドル構造化における電気・熱伝導率変化のメカニズムの解明と制御技術の開発を目標として、様々な種類のカーボンナノチューブ材料に対して単一チューブ、および単一バンドルの伝導性評価が可能なナノスケールの測定デバイスをそれぞれ微細加工技術を用いて製作し、その伝導率評価を行う。

実験 / Experimental

まずは単一カーボンナノチューブの電気伝導率評価を行うため、以下の手順で微細加工プロセスを遂行した。まず開始材料として市販のSiO2熱酸化膜(300 nm)を有する4インチSi(100)基板を用いた。そしてはじめに大面積電子線描画装置F5112を用いてアライメントマークと共に大きな金属構造をパターンニングした後、スパッタを用いてCr/Pt(5/30 nm)を製膜し、その後リフトオフを行うことで金属構造を製作した。加工効率を高めるために4インチウエハ上に約1cm四方の同一構造を有するパータンを複数個製作し、各チップを切り出した。その各チップ上にターゲット材料であるCNTをスピンコートにより分散した後、作業スペース内に存在する孤立したCNTバンドルの相対座標を電子顕微鏡によって特定し、デザインファイルを作成する。その後、F7000電子線描画により、ターゲット上に電極構造を製作し、最後にCr/Pt(5/55 nm)を製膜した後、リフトオフを行うことでデバイス構造を製作した。

結果と考察 / Results and Discussion

基板構造上に特定したCNTバンドルの電子顕微鏡像と2回目の電子線描画を行い、電極構造を製作した後に取得した電子顕微鏡像をそれぞれ図1に示した。図1に示すように2回目の電子線描画、金属蒸着、およびリフトオフプロセスにより、試料上に四端子電気計測用の電極構造が複数のターゲット分子上に製作できていることを確認することができた。それらのうち、4つのデバイスで導通が確認されており、今後、断面積や長さの評価を行うことで電気伝導率の直径依存性の推移などをまとめていく予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 Scanning electron microscope images of fabricated electrical conductivity measurement device.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究は以下の助成金によって実施された研究である。 -  基盤研究(B) 21H01259「カーボンナノチューブ複合ナノ構造体の電子・フォノン輸送機構の階層的理解と制御」
- 挑戦的研究(萌芽)19K21929「一分子熱伝導率測定によるDNAの熱伝導性の解明とフォノン熱輸送制御」
^ 基盤研究(B) 18H01377「内包分子による単一カーボンナノチューブの熱物性変調現象の解明とバルク材料への応用」


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る