【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.23】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT1156
利用課題名 / Title
当社樹脂基板上への透明導電膜の形成による機能性シートの開発
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,電子顕微鏡/ Electronic microscope,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,スパッタリング/ Sputtering,光学顕微鏡/ Optical microscope
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
古川 剛
所属名 / Affiliation
住友ベークライト株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
髙橋 則之
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
水島 彩子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置(2019)
UT-850:形状・膜厚・電気特性評価装置群
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
当社樹脂基板上へ透明導電材料(ITO)を成膜し、物性評価をするため、東京大学武田先端知クリーンルームのスパッタ装置を利用した。本装置におけるITOの成膜速度の調査、O2濃度とシート抵抗値の関係、基板表面状態が透明導電膜に与える影響について検討した。
実験 / Experimental
【利用した主な装置】
UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置
UT-850:形状・膜厚・電気特性評価装置群(触針段差計DeKtakXT)
【実験方法】
透明導電材料として、ITOをスパッタターゲットとして使用し、高周波(RF)電源を用いて成膜を行った。
まずは各出力での成膜速度の確認、続いてO2濃度とシート抵抗値の関係を調査した。更に基板表面状態が異なるサンプルを準備し、ITO成膜後の表面観察やシート抵抗値を比較した。
結果と考察 / Results and Discussion
本装置において、RF400WではRF200Wの約2倍の成膜速度を示し、スパッタ出力にほぼ比例する形で成膜速度が変化することが分かった。
Fig.1にRF200W及びRF400WにおけるO2濃度とシート抵抗値の関係を示す(自社保有の装置を利用した)。スパッタ出力の違いにより、シート抵抗値の絶対値及び極小となるO2濃度が異なることが分かった。スパッタ条件に適したO2濃度の調整が必要となる。
Fig.2に表面状態が異なる基板に成膜したITOの表面観察画像を示す(自社保有のFE-SEMを利用した)。各サンプルの狙い膜厚は一定とした。基板表面状態の違い(材質や面粗度等)が、ITO成膜後の表面凹凸やシート抵抗値に影響を与えることが分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 O2濃度vsシート抵抗値
Fig. 2 ITO成膜後の表面観察画像
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
東京大学ARIM微細加工部門武田先端知スーパークリーンルームの関係者の方々のご尽力により、本検討に関わる装置を安全かつ効率的に利用することができ、当社にとって有益な知見を得ることができました。この場を借りてお礼を申し上げます。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件