【公開日:2023.08.03】【最終更新日:2023.04.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22NR0043
利用課題名 / Title
細胞膜を利用した機能性ナノ粒子合成
利用した実施機関 / Support Institute
奈良先端科学技術大学院大学 / NAIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/Electron microscopy
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
越山 友美
所属名 / Affiliation
立命館大学生命科学部 応用化学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
藤原 正裕
利用形態 / Support Type
(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NR-202:300kV透過電子顕微鏡
NR-203:200kV透過電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
様々な物性を示す機能性ナノ粒子は、イメージング、人工酵素、薬物輸送体などのバイオテクノロジーへの応用が期待されている。本研究では、高い水中分散性と生体親和性を有する細胞膜を利用した機能性ナノ粒子合成に取り組んだ。触媒能を有する白金ナノ粒子の合成、および、磁性を有するコバルト白金ナノ粒子を合成し、NAIST-ARIM事業の支援を受けて形成したナノ粒子の透過電子顕微鏡観察を行った。
実験 / Experimental
細胞膜を用いた白金ナノ粒子、およびコバルト白金ナノ粒子の合成は、まず細胞膜に金属イオン源を添加し、次いでNaBH4により還元した。その後、遠心精製によってナノ粒子が担持された細胞膜を単離し、200kV 透過電子顕微鏡 (JEOL JEM-2200FS) を用いて観察し、形成したナノ粒子のサイズや形態を解析した。
結果と考察 / Results and Discussion
白金ナノ粒子の合成では、NaBH4還元後、細胞膜が白金ナノ粒子由来の茶色に呈色し、白金ナノ粒子の生成が示唆された。このサンプルの200kV 透過電子顕微鏡画像をFig. 1に示す。5 マイクロ程度の細胞膜が観察され、その部分を高倍率で観察すると多くのナノ粒子が観察され、その粒径は1.6 nm程度であった。また、コバルト白金ナノ粒子が担持された細胞膜についても透過電子顕微鏡観察によりナノ粒子の形成を確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 TEM images of Pt nanoparticle-deposited biomembrane
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
透過電子顕微鏡観察あたり、事前打ち合わせや測定方法に関する有益なご助言をいただいた奈良先端科学技術大学院大学の安原主馬准教授(協力研究支援研究者)、また、測定を行っていただいた技術専門職員の藤原正裕氏に深く感謝の意を表します。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- ○坂本大芽・越山友美「ゴースト赤血球を利用した光水素生成システムの構築」日本化学会第103春季年会 (2023)、東京理科大学、3月24日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件