利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.03】【最終更新日:2023.05.18】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NR0040

利用課題名 / Title

天然多糖類のゲル化に関する研究

利用した実施機関 / Support Institute

奈良先端科学技術大学院大学 / NAIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

形状・形態観察, 分析, 天然多糖類, ゲル,高機能ハイドロゲル


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

Koyama Yasuhito

所属名 / Affiliation

富山県立大学工学部医薬品工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

小池徳貴

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NR-206:低真空分析走査電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

化学処理した天然多糖類の構造と機能の相関解明を目指して研究を進めている。最近、その多糖類の水溶液に対してアミンを添加すると溶液がゲル化することが分かった。アミンの添加が多糖類の高次構造変化に及ぼす影響や、ゲル化のメカニズムを解明すべく種々の解析を進めている。そこで今回、ゲルのモルフォロジーを観測し、多糖類の分子鎖が作り出す高次構造を明らかとすることを目的として、技術代行によりSEM観測を実施したので結果を述べる。

実験 / Experimental

 下記の3つのサンプル(A~C)を作製した。A:ガラス製ミニチューブ内で多糖類の水溶液にアミンを加えて撹拌し、1日室温で放置後、ゲル上の上澄みを除去したもの(160 mg)、B:Aと同様の方法でゲルを調製後に凍結乾燥したもの(160 mg)、C: 多糖類の水溶液にアミンを加えて撹拌し、プラスチックシャーレ内に置いたアルミラミネート上に塗布(1.3 cm角)し、室温で1日放置した後で上澄みを濾紙で吸い取らせて除去したサンプル(540 mg)の計3点を送付した。それぞれのサンプルについて、NR-206(低真空分析走査電子顕微鏡)を用いてSEM像を撮影していただいた。

結果と考察 / Results and Discussion

 試料AはSEM中で乾燥し、徐々にひび割れることが分かった。また乾燥具合によっては凹凸が無くなるような傾向が見られた。一方で試料B、Cはどの場所を観測しても一定の画像が得られた。試料Cについては板状であったため、表面のみならず断面についても観測した。結果として、いずれのサンプルにおいてもファイバー状の組織が網目状に集積したような構造が観測された。ファイバーは高分子の分子鎖と比較すると十分に太いことが分かったため、複数の多糖類が溶液中でバンドリング後にネットワークを形成することが分かった。 今後の検討においても、本装置の活用が極めて有効であることが分かった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

謝辞:本測定は奈良先端科学技術大学 物質創成科学領域 マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業 小池徳貴氏にご担当いただきました。この場を借りて、深く感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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