【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.07】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23NM5366
利用課題名 / Title
微量環境汚染物質の高効率分離濃縮法の開発
利用した実施機関 / Support Institute
物質・材料研究機構 / NIMS
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
マイクロプラスチック,高機能ハイドロゲル/ Highly functional hydrogel
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
荏原 充宏
所属名 / Affiliation
物質・材料研究機構
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
間中 淳
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
李 香蘭(技術開発・共用部門 材料創製・評価プラットフォーム バイオ分析ユニット)
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
マイクロプラスチックの分析はニューストンネット等による捕集の後、FT-IRで分析するのが主流であるが、ネットの口径100µmオーダーより小さいものに関しては、捕集が困難であり、FT-IRでの検出においても感度が大幅に減少する。そこで、本研究では水溶性であるが一定の温度以上になると相分離する高分子を用いて相分離した相にマイクロプラスチックを分離濃縮し、微小な粒子でも検出可能なラマン顕微鏡を用いることでこれまで捕集・検出が困難なサイズのマイクロプラスチックの分析法の構築を目指す。
実験 / Experimental
試料溶液に相分離試薬を加えて加温し生成するゲル相にマイクロプラスチックを取り込ませる。濾別後ゲルを少量の冷水で溶かしてろ紙上に滴下し乾燥させる。得られたろ紙上のマイクロプラスチックをラマン顕微鏡を用いてラマンスペクトルを得た。また、得られたスペクトルからマッピングを行った。また、ラマン顕微鏡に搭載されている試料全体の顕微鏡写真をつなぎ合わせた画像を作成するモンタージュ機能を用いて本法で捕集したろ紙上のマイクロプラスチックの分布も確認した。
結果と考察 / Results and Discussion
濃縮した試料中においても各種マイクロプラスチックの種類に応じた、ラマンスペクトルが得ることができた。また、各種スペクトルごとでマッピングを行った所、混合試料中の各種マイクロプラスチックの分別同定も可能であった。さらに、モンタージュ撮影を行った所、本法で濃縮した試料はろ紙上で均一に分布しておらず、中央付近に集まって分布していることから顕微鏡の検出場に多くの試料を集積できる手法であることが分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 Identification of microplastics using Raman microscope Red:polyethyrene, Green:polystyrene
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 山下 ゆい・間中 淳・荏原 充宏、温度応答性高分子PNIPAMの相分離現象を用いるマイクロビーズの濃縮法の開発、日本化学会 第104春季年会(日本大学), 2024.3.18
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件