【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.24】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23NM5286
利用課題名 / Title
鉄鋼材料の組織および力学特性に関する研究
利用した実施機関 / Support Institute
物質・材料研究機構 / NIMS
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,電子回折/ Electron diffraction,高度素材識別技術/ Advanced material identification technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
柴田 曉伸
所属名 / Affiliation
物質・材料研究機構
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
岡田和歩
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NM-504:200kV電界放出形透過電子顕微鏡(JEM-2100F2)
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
近年,燃費向上を目的とした輸送機器の車体重量軽量化が急務となっており,出来る限り高強度な構造用金属材料を幅広く社会実装することが求められている.引張強度1.5 GPa超の実用高強度鋼は既に開発されつつあるが,引張強度1.4 GPaを超えるとそれ以上引張強度を上昇させても疲労限度が向上せずむしろ低下するため,その社会実装は極めて制限されている.したがって,この疲労限度の上限を打破するための革新的な材料設計指針を示すことができれば,超高強度鋼の幅広い社会実装が可能となり,省エネルギー性能向上を通した持続可能な社会の実現に大きく貢献することが期待される.我々のグループは,予疲労変形によって上記の疲労限度の上限を打破することに成功したが,そのメカニズムは明らかになっていない。本研究では、透過電子顕微鏡を用いた転位組織観察を行うことで、疲労限度向上のメカニズムを微視組織の観点から明らかにすることを目的とする。
実験 / Experimental
本研究では,Fe-3Mn-0.2C (wt.%) マルテンサイト鋼を用いる.予疲労変形後の試料からFIBによって作製した試料を透過電子顕微鏡を用いて観察する.
結果と考察 / Results and Discussion
熱処理ままのマルテンサイト鋼では、バーガースベクトルと大きな角度を有する転位が多く観察されたが、予疲労変形後のマルテンサイト鋼では、直線的かつバーガースベクトルとトレースが平行に近い転位が多く観察された.すなわち,予疲労材では存在する転位のらせん成分が増加していることがわかった.このような転位組織の違いを,疲労き裂発生メカニズムと関連付けることで,疲労限度向上のメカニズムを考察している段階である.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件