利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.09】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NM5183

利用課題名 / Title

高分解能電子顕微鏡による超原子集合体の構造解析,組成分析および電子状態解析

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

微粒子,透過電子顕微鏡


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

原野 幸治

所属名 / Affiliation

物質・材料研究機構

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

緑川竹美

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

大石誠

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-402:単原子分析電子顕微鏡
NM-408:200kV透過電子顕微鏡
NM-401:300kV収差補正電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本課題では,次元制御された超原子およびその集合体からなる材料に対して,その原子レベル構造を高分解能電子顕微鏡イメージングにより明らかにすると共に,エネルギー分散X線分光法や電子エネルギー損失分光法を駆使して超原子集合体材料の組成および電子状態を解明し,構造と機能の相関について研究する.

実験 / Experimental

ターピリジンを末端配位子として2箇所結合したIrAu12超原子(図A)にCoが配位した多量体(図B)について,窒化ホウ素ナノチューブに担持した試料を作製し,TEMマイクログリッドの上に分散液として散布した.この試料について,収差補正透過電子顕微鏡(Titan Cubed)を用い,電子線単色化条件のもと加速電圧80 kVで観察を行った.

結果と考察 / Results and Discussion

上記実験において得られた透過電子顕微鏡像を図Cに示す.この図において,黒色のドットとしてIrAu12クラスターが観察された.隣接するクラスター間(A-B, B-C, およびC-D)の距離はそれぞれ3.11, 2.93, 3.15 nmであり,Coによって架橋された分子のモデルから計算された距離とほぼ一致していることから,Coの配位を介したIrAu12超原子の多量体形成が示唆された.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図A, ターピリジン修飾IrAu12超原子の分子モデル.図B, Co配位を介したIrAu12二量体の模式図.図C, IrAu12四量体のTEM像.図中のスケールバーは2nm.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究はJST CREST(課題番号:JPMJCR20B2)の支援のもと行われた.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Naoki Kito, Au13 Superatom Bearing Two Terpyridines at Coaxial Positions: Photoluminescence Quenching via Complexation with 3d Metal Ions, Bulletin of the Chemical Society of Japan, 96, 1045-1051(2023).
    DOI: 10.1246/bcsj.20230148
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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