利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23HK0116

利用課題名 / Title

Composition analysis of porous Ga oxide

利用した実施機関 / Support Institute

北海道大学 / Hokkaido Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

電極材料/ Electrode material,ワイドギャップ半導体/ Wide gap semiconductor,電子顕微鏡/ Electronic microscope,セラミックスデバイス/ Ceramic device,集束イオンビーム/ Focused ion beam,電子分光/ Electron spectroscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

近藤 敏彰

所属名 / Affiliation

愛知工科大学 工学部 機械システム工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

幅崎浩樹

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

大多亮,澤厚貴

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

HK-101:ダブル球面収差補正走査透過型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ポーラス酸化ガリウムは,大表面積,水の完全分解が可能な半導体特性を有するなどの特徴から,水素生成デバイスを始め様々なエネルギー変換デバイスへの適用が期待されており,その作製手法は大きな関心を集めている。デバイス性能は,ポーラス酸化ガリウムの幾何学形状と組成に大きく依存するため,デバイス性能の改善にはそれらの制御が重要となる。これまでにポーラス酸化ガリウムの作製手法の一つとして,アノード酸化プロセスが提案されている。私たちのグループはこれまでに,ポーラス酸化ガリウムの幾何学形状制御に関し検討を行ってきた。本課題では,ポーラス酸化ガリウムの組成制御方法の確立を目指し,その初期的検討としてポーラス酸化ガリウムの組成分析に関して検討を行った。

実験 / Experimental

単結晶ガリウムにアノード酸化を施し,ガリウム表面にポーラス酸化ガリウム層を形成した。ガリウム地金を選択的に溶解除去し,ポーラス酸化ガリウムメンブレンを得た。集束イオンビームエッチング(FIB)装置,もしくは,精密イオン研磨装置(PIPS)を用いて,サンプルの薄片化を行った。走査透過型電子顕微鏡(STEM; HK-101)を用いたエネルギー分散型X線分光法(EDS)により,ポーラス酸化ガリウムの元素分析を行った。サンプルの幾何学形状もSTEMを用いて観察した。

結果と考察 / Results and Discussion

図1には,本検討で作製したポーラス酸化ガリウムのSTEM観察結果の一例を示す。HAADF像より,中心にナノ細孔を有する六角形のセルが規則的に配列している様子が観察された。EDSマッピング像より,ガリウム元素はサンプル全面に渡って分布している様子が観察された。またセル境界部分では,ガリウム元素が多く存在している様子が観察された。酸素元素は,サンプル全域に均一に分布している様子が観察された。リン元素についてもサンプル全域に分布している様子が観察されたが,セル境界部にはほぼ存在していない様子が観察された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 ポーラス酸化ガリウムのSTEM観察結果


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Toshiaki Kondo, Element Distribution in Porous Ga Oxide Obtained by Anodizing Ga in Phosphoric Acid, Journal of The Electrochemical Society, 170, 081501(2023).
    DOI: 10.1149/1945-7111/ace9fe
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 近藤敏彰,松矢陽哲,幅崎浩樹,“アノード酸化により形成されたポーラス酸化 ガリウムの元素分析” 表面技術協会第148回講演大会(山形),令和5年9月4日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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