【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23HK0030
利用課題名 / Title
貴金属ドープ酸化物半導体ガスセンサ材料の表面ナノ構造の解明
利用した実施機関 / Support Institute
北海道大学 / Hokkaido Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
センサ/ Sensor,電子顕微鏡/ Electronic microscope,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
猪股 雄介
所属名 / Affiliation
熊本大学 先端科学研究部
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
坂口 紀史
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
無機半導体を用いる半導体ガスセンサはppm-pptレベルのガス成分を定量検知可能な技術として, 無機ガス (一酸化炭素, アンモニア, 水素, etc.) や揮発性有機化合物 (VOC) 等の有害ガス, 可燃性ガスやにおい検知に用いられている. n型金属酸化物半導体である酸化スズ (SnO2) を用いたガスセンサは, その表面吸着酸素が還元性ガスによって脱離する際の抵抗値変化を利用してガスを検知している. SnO2への貴金属 (Pt, Pd, etc.) の添加により, (1) 可燃性ガスの活性化, (2) スピルオーバー効果による酸素吸着量の増加によってセンサ応答の増大することが提案されている. 一方で, 貴金属量に応じた, ガスセンサ材料表面構造とセンサ感度との関係は完全には理解されていない. 本研究では, Pt/SnO2のエタノールに対するガスセンシング機構と添加したPtの構造との相関性の解明を目的とした.
実験 / Experimental
収差補正走査透過顕微鏡(Titan3 G2 60-300)測定を用いて、液相法にて調製したPt/SnO2を観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
XRD測定およびSTEM測定からSnO2中のPtの状態を分析した. 5 wt% Pt/SnO2は, tetragonal rutile SnO2のXRDパターンのみを示し, Ptに由来するXRDピーク (e.g. Pt (111) ) は確認されなかった . 一方、10 wt%および20 wt% Pt/SnO2はSnO2に加えてPtのXRDピークが確認された. STEM測定から, 1-5 wt%Pt/SnO2では原子状のPtが, 10 wt% Pt-SnO2ではSnO2上にPtナノ粒子が存在していることが確認された. 低担持量 (< 5 wt%) ではPtはSnO2にドープされ原子状で存在し, 10 wt%以上では原子状PtとPtナノ粒子が共存することが示唆された. 5wt%Pt添加でエタノールに対するセンサ応答値が最大となり, Ptの原子状分散が重要であることが示唆された.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件