利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.02】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23HK0026

利用課題名 / Title

担持合金ナノ粒子触媒の構造解析

利用した実施機関 / Support Institute

北海道大学 / Hokkaido Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

電子顕微鏡/ Electronic microscope,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

中谷 勇希

所属名 / Affiliation

北海道大学 大学院総合化学院

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

古川 森也

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

大多 亮

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

HK-101:ダブル球面収差補正走査透過型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

合金ナノ粒子は単金属ナノ粒子とは異なる幾何学的・電子的特性を示すため、固体触媒分野においてその重要性は年々高まっている。本研究では触媒担体(主にSiO2)上に担持した合金ナノ粒子触媒の結晶構造・原子配列・分布(EDS)・格子定数などを高分解能で観察することを目的とした。

実験 / Experimental

実験室にて合成した合金触媒のサンプルをMoまたはCuグリッドに担持し、真空引きをすることで測定試料を準備した。

結果と考察 / Results and Discussion

SiO2上に担持されたPtとM(ここでは第二金属の詳細については控えるため、Mと表現する)からなる合金ナノ粒子触媒をHAADF-STEM-EDXにて観察した。HAADF-STEMからは1から4ナノメートルの粒子径分布を有し、平均粒子径は約2ナノメートルであることが判明した。また、EDX分布からはPtは粒子全体に均一に分布している一方で、Mは粒子表面近傍およびSiO2上に担持してされており、合金ナノ粒子はコアがPtでシェルがPt-M合金からなることが示唆された。また、コア部分のFFT解析からは単金属Ptに由来するスポットが得られ、コアはPt単金属であることがさらに示唆された。以上、HAADF-STEM-EDX観察から合金ナノ粒子の構造を確認することに成功した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


(a) Pt および(b) MのHAADF-STEM-EDX像. (c) 合金ナノ粒子のEDX定量分析.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Shinya Furukawa, Subnanometric Platinum–Germanium Clusters Break the Activity–Stability Tradeoff in Propane Dehydrogenation, , , (2023).
    DOI: 10.21203/rs.3.rs-3395297/v1
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 中谷勇希、古川森也、「酢酸ビニルモノマー合成触媒KOAc/Pd–Au/SiO2 ~AuおよびKOAcの役割の解明~」、第19回触媒化学ワークショップ静岡、静岡市産学交流センター、2023年8月
  2. 中谷勇希、「酢酸ビニルモノマー合成触媒KOAc/Pd–Au/SiO2 ~AuおよびKOAcの役割の解明~」、SPring-8シンポジウム2023、P-82 、大阪大学豊中キャンパス、2023年9月
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:1件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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