【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.22】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23AT0239
利用課題名 / Title
高精度・高アスペクトインプリントモールドの作製
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
シリコン基材料・デバイス, スパッタリング(スパッタ),高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,スパッタリング/ Sputtering,成形/ Molding,電子線リソグラフィ/ EB lithography
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
高橋 千春
所属名 / Affiliation
微細加工デザイン
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
木塚 優子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
AT-025:スパッタ成膜装置(芝浦)
AT-045:触針式段差計
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
高アスペクト比のカーボン微細パタンを形成するためにSiO2ハードマスクについて検討した。3µm厚カーボン膜に0.6µm厚SiO2膜のスパッタ成膜を行い、電子ビーム描画(EB描画)とSiO2ドライエッチングによりアスペクト比7.25のSiO2ナノメータパタンを形成した。
実験 / Experimental
試料基板はプラズマCVDによりカーボン薄膜(厚さ:3µm厚)を成膜した4インチSi基板を用いた(弊社準備)。スパッタ成膜装置によりハードマスクとしてSi-SiO2薄膜を成膜した。SiO2成膜は成膜時間が長くなるため2回に分けて実施した。1回目では密着性を向上するためSi薄膜(厚さ: 10 nm, 成膜時間1.2min)の成膜後に連続して厚さ0.3µmの成膜を行った(参考文献)。成膜時間は50min、成膜後の基板温度は43°に上昇した。2回目の成膜は大気に取り出して冷却後に厚さ0.3µmの成膜を行い、全膜厚0.6µmとした。Si薄膜条件はAr=10 sccm (0.4
Pa), RFパワー=200 W。SiO2薄膜条件はAr/O2=9.5/0.5
sccm, (0.4 Pa), RFパワー=200 W。
微細パタンは、ZEP系レジストを用いて電子ビーム描画(EB描画)により凹部幅80nm, 100nm, 120nmについて、凹:凸=1:1, 1:2, 1:3のLSパタンを描画、続いてC2F6系ガスによるRIEにより形成した(弊社実施)。
結果と考察 / Results and Discussion
(1) SiO2成膜:
Table1参照 膜厚は成膜レートから予想される厚さより3%程度薄くなったが、4インチ基板内での均一性は±2%程度(#1測定結果)で良好であった。再現性についても±2%程度(#1と#2の比較)が得られれた。これらの良好なスパッタSiO2成膜の結果をもとに4インチウエハでパタン形成を検討した。
(2) SiO2パタン形成(弊社実施): Fig.1, Fig2.参照 ZEPレジストとSO2-RIEの条件を調整して、選択比2、塗布厚を0.62µmとした。SO2-RIEは80%オーバーエッチングを行った。光学顕微鏡によるパタン領域の観察結果より、膜応力、パタン加工プロセスに起因する膜剥離などの表面異常は見られず、SiO2パタンが良好に形成されていることが分かる。
SO2-RIEにおける高アスペクト化の影響は100m(アスペクト比:5.8)パタンで発生して80nmパタン(7.25)で顕著となり80%オーバーエッチングを行った。SEM観察はレジスト残膜付きで行い、レジスト表面の荒れが見られるもののパタン寸法はほぼ設計通りの80nm,
100nm, 120nmが得られた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Table 1 Thickness of SiO2 and resist
Fig.1 Optical microscope image of pattern area, wafer #1, center chip
Fig.2 SEM image of SiO2 patterns
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
(1) 参考文献 ARIM利用報告書: JPMXP1223AT0239J , “カーボン高精度パタン加工のための高アスペクト比SiO2ハードマスクの検討” (2022)
(2) 謝辞
産業総合研究所・ナノプロセッシング施設・渋谷様および川俣様にはスパッタ成膜装置(AT-025)の利用にあたり、貴重なご助言を頂き感謝申し上げます。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件