利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.22】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT0119

利用課題名 / Title

ナノデバイスに関する研究開発

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed

キーワード / Keywords

ナノギャップ、ReRAM,エレクトロデバイス/ Electronic device,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control,スパッタリング/ Sputtering


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

内藤 泰久

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

中島 忠行,佐藤 平道,渋谷 直哉

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-045:触針式段差計
AT-025:スパッタ成膜装置(芝浦)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

Ta酸化物によるReRAMは不揮発性メモリとして実用化され、現在AI半導体利用への応用が期待されている。その構造は上部電極/Ta酸化層/下部電極の積層構造であり、Ta酸化層の局所的な構造変化によって抵抗スイッチ現象を発現している。しかし、その変化箇所を特定することは難しい。その為、利用者の有するナノギャップ形成手法を応用し、平面型のReRAM構造を実現した。これにより、局所的な構造変化を特定し、変化に伴う組成変化や電極構造の変化を特定した。

実験 / Experimental

積層構造を平面構造に再現するため、ナノギャップ形成でよく用いられる傾斜蒸着法を応用した。そして電気特性で局所構造変化を行った後、FESEM、3DSEM、STEM、EELS、などを用いて変化部の組成変化をナノスケールで行った。
産総研ナノプロセシング施設では、AT-025 スパッタ成膜装置(芝浦)を用いて成膜を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

作製した試料を用いて数千回の抵抗スイッチ効果を確認した。しかし構造変化が複数個所に亘っており特定が難し為、最初の1サイクルの構造変化に着目した。その結果、抵抗変化に伴って構造変化箇所に純Ta原子の析出が確認できた。これは、これまでTa酸化物の価数のみの変化で実現しているとされた現行の動作モデルに反し、Taイオンの移動が伴われているはっきりとした証拠となった。また、構造変化によってむしろ組成構造が反転する領域があることが分かった。この点を考慮することで動作電圧の低減を実現した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Yasuhisa Naitoh, Visualizing the Local Composition Changes during Resistive Switching in Planar TaOx-ReRAMs, ACS Applied Electronic Materials, 5, 4240-4247(2023).
    DOI: 10.1021/acsaelm.3c00525
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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