【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.07】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT1143
利用課題名 / Title
薄膜2次元物質の電気伝導測定
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials
キーワード / Keywords
トポロジカル量子物質/ Topological quantum matter,光学顕微鏡/ Optical microscope,ダイシング/ Dicing,ワイヤーボンディング/ Wire Bonding,ナノカーボン/ Nano carbon,ナノシート/ Nanosheet
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
保原 麗
所属名 / Affiliation
東京大学理学系研究科物理学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
秋山了太
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-900:ステルスダイサー
UT-902:マニュアルウエッジボンダ―
UT-906:ブレードダイサー
UT-850:形状・膜厚・電気特性評価装置群
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
グラファイトやその修飾物、2次元トポロジカル物質などの電気伝導を測定することを目的に、基板の調整や膜質の計測等に東京大学ARIM微細加工部門の施設を利用した。
実験 / Experimental
我々はトポロジカル物質やグラフェンの形成において、SiやSiC、STOなどの単結晶基板上にMBE法により堆積を行っているが、再現性よく形成するためには均一で制御された基板を用いることが重要である。特に通電による加熱をおこなっているため、サンプル幅はμmのオーダーで制御する必要があり、基板への汚染なく、精度高い基板加工を行う設備が必要であるため、東京大学ARIM微細加工部門の施設を利用して基板加工をおこなった。加工後の基板は持ち帰り、超高真空中で当該2次元物質の成長を行い、磁場下、低温下に置ける電気伝導測定をおこなった。
結果と考察 / Results and Discussion
本年度は、東京大学ARIM微細加工部門の施設で準備した基板上にPbSnTe、CrBiAsTeといったトポロジカル物質の成長を行い、電気伝導測定をおこなった。また、同様に同施設で準備した基板上にグラフェンを成長させ、さらにYbをドープし、電気伝導測定をおこなった。特にYbドープグラフェンにおいては、世界で初めて超伝導を確認し、Ybの磁性から、非従来型の超伝導ではないかと研究を進めている。図1はYbをドープしたグラフェンの電気伝導温度依存性である。低温側で抵抗値が落ち込み、超伝導を示していることがわかる。また、図2は転移点付近でのIV特性で、V∝Iαの関係がある。低温側でαが1より大きく、2次元超伝導体に特有のBKT転移を起こしている。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 Ybインターカレートグラフェンの電気伝導度温度依存性。1.5K程度で超伝導転移が見られる。
図2 YbインターカレートグラフェンのIV特性。V∝Iαでフィッティングすると、低温でαが1より大きくなることから、2次元超電導体に特有のBKT転移を起こしていることがわかる。
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 佐藤 瞬亮、秋山 了太、鄭 帝洪、宮井 雄大、Yogendra Kumar、Amit Kumar、皆川 遼太朗、出田 真一郎、島田 賢也、長谷川 修司: 「Ybインターカレートグラフェンにおける超伝導の発現とその原子・電子構造」日本物理学会2024年春季大会、オンライン、2024-03-18
- 佐藤 瞬亮、秋山 了太、皆川 遼太朗、宮井 雄大、Yogendra Kumar、Amit Kumar、鄭 帝洪、出田 真一郎、島田 賢也、長谷川 修司: 「Ybインターカレートグラフェンの電子構造と電気伝導特性」日本物理学会第78回年次大会、東北大学川内キャンパス、2023-09-16
- Shunsuke Sato, Ryota Akiyama, Ryotaro Minakawa, Yudai Miyai, Yogendra Kumar, Amit Kumar, Jung Jehong, Shinichiro Ideta, Kenya Shimada, Shuji Hasegawa: "Electronic structure and electrical transport properties of Yb-intercalated epitaxial graphene" 2023年日本表面真空学会学術講演会、名古屋国際会議場、2023-11-01
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件