【公開日：2025.04.16】【最終更新日：2025.04.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT1115
利用課題名 / Title
機能性高分子薄膜材料の構造・物性評価
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
走査プローブ顕微鏡/ Scanning probe microscope,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,スパッタリング/ Sputtering
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
川口 大輔
所属名 / Affiliation
東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
宇野 誠人,岡添 隆
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
落合幸徳,水島彩子,太田悦子
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-861：走査型プローブ顕微鏡
UT-703：8インチ汎用スパッタ装置
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
シクロオレフィンポリマーは、高い透明性、適度な熱安定性、および低い吸湿性により、光学フィルムに広く使用されている。フッ素系ユニットの導入は、高い化学的耐久性、低誘電率、低屈折率、撥水性・撥油性などのさまざまな機能の付与が期待できる。本研究では、様々なフッ素化ポリノルボルネンを合成し、その薄膜の特性について検討した。【公開猶予の理由】得られた成果を基に特許出願予定のため、公開猶予を希望する。
実験 / Experimental
図1に誘電緩和測定用試料の調製方法を示す。フッ素化側基を有するモノマーを合成し、開環メタセシス重合により高度にフッ素化された高分子量ポリノルボルネンを得た。得られた試料をスピンコーティング法に基づきシリコン基板上に製膜した。ガラス転移温度以上で十分熱処理した後、表面形態を原子間力顕微鏡(UT-861)観察に基づき評価した。膜厚および屈折率は分光エリプソメトリー測定に基づき評価した。また、誘電緩和測定用に膜上にAlSi電極を汎用スパッタ装置(UT-703)を用いて製膜した。
結果と考察 / Results and Discussion
合成したいずれのポリマーを用いた場合も、スピンコーディングして製膜後、ガラス転移温度以上で熱処理した後、原子間力顕微鏡で評価した結果より、平滑な膜が得られたことを確認した。分光エリプソメトリーで測定した膜の屈折率は比較的低く、広い波長範囲で透明であった。現在、誘電緩和測定に基づく分子運動性の検討を進めている。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1. 誘電緩和測定用試料の調製方法．
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- Makoto Uno, Takashi Okazoe, and Daisuke Kawaguchi, “Synthesis and Thin Film Properties of Highly Fluorinated Polynorbornenes” 第73回高分子学会年次大会、令和6年6月6日.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：1件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件