利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.09】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22GA0107

利用課題名 / Title

半導体デバイス内の絶縁膜(SiO, SiN)の光学特性評価

利用した実施機関 / Support Institute

香川大学 / Kagawa Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

分光エリプソメトリ,窒化シリコン,絶縁膜,屈折率,シリコン基材料・デバイス,半導体微細構造


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

宮川 勇人

所属名 / Affiliation

香川大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

三輪謙太

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

GA-012:エリプソメータ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体デバイスにて多用される酸化膜(SiO膜)や窒化膜(SiN)膜[1]、およびそれらの積層膜について分光エリプソメトリ―測定を行い、その厚みや界面のにじみ、および屈折率などの各層の物性値を取得し、絶縁性能と比較検証することでデバイスの信頼性の向上を図った。

実験 / Experimental

【利用した主な装置】
・エリプソメータ(溝尻光学社製、DHA-XA/M8)
【実験方法】
シリコン基板上に意図的な熱酸化を行うことで酸化膜を形成し、その上に低圧化学気相蒸着(LPCVD)法によって窒化膜を成膜することで作製した絶縁膜について、エリプソメータを用い各層の厚みと屈折率を評価した。測定は横方向(X)5点(4 mm間隔)縦方向(Y)3点(4 mm間隔)の計15点の面上の位置にて計測し、それらの結果を平均した。また、人為的な熱酸化は行わずシリコン基板表面のオゾン洗浄後に自然に形成される酸化膜のみを有するLPCVD窒化膜についても同様の評価を行い比較した。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 1に、自然酸化膜のみを有する場合(R12W7, R12W1)と強制熱酸化をガス比を制御しながら行うことでSiO膜の厚みを変化させたSiO膜を有する場合(R12W1S1-3)についての分光エリプソメトリによる屈折率の測定結果を示す。作製後の窒素アニールを施したR12W7の方が非アニールのR12W1よりも屈折率が高くSiO膜の緻密化が進行したものと思われる。またR12W1S1からS3にかけては酸化膜形成時の酸素分圧の増大とともに厚みと緻密化が同時に進行している様子が伺える。また、強制熱酸化膜では、自然酸化膜に比べ屈折率が低くなったことから、酸素(O)の抜け(酸素欠陥)の多い低密度状態であることがわかり、欠陥密度の上昇が絶縁破壊頻度を高めている可能性があると考えられる。これらの知見を絶縁破壊頻度のデータと照合することで最適な酸化膜状態の取得を今後行うことが可能である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Refractive indexes n of SiO/SiN dielectric films. 


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・参考文献 [1] 藤田静雄・佐々木昭夫 「シリコン窒化膜の最近の研究」 (1985) 応用物理 54巻 p.1250


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Kosuke Bunya and Hayato Miyagawa, “ESR and FTIR measurements of Dielectric SiN films - Annealing temperature dependence”, Trilateral Symposium for SDGs between Chiang Mai University, National Chiayi University, and Kagawa University 2022; Sustainability & Technology Sessions, (2022/10/6) Oral
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る