利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2024.07.01】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22WS0109

利用課題名 / Title

ワイドバンドギャップ半導体用高信頼ゲート絶縁膜技術の開発

利用した実施機関 / Support Institute

早稲田大学 / Waseda Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

成膜・膜堆積、熱処理、電気計測、エネルギー関連技術,ALD,パワーエレクトロニクス/ Power electronics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

平岩 篤

所属名 / Affiliation

早稲田大学理工学術院

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

川原田洋

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

野崎 義人

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

WS-027:ダイシングソー
WS-004:原子層堆積装置
WS-001:イオンビームスパッタ装置
WS-022:高耐圧デバイス測定装置+ 高耐圧プローバ
WS-023:高性能半導体デバイス アナライザ+プローバ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ワイドバンドギャップ半導体素子のさらなる高性能化・高信頼化を図る上で、優れた表面保護・ゲート絶縁技術の開発が課題である。その達成に向け、Al2O3キャパシタを作成し検討を行っている。今年度は、主に同キャパシタにおけるゲート電流の温度特性を検討した。

実験 / Experimental

洗浄したGaN基板上に、早大ARIM のALD装置を用いH2Oを酸化剤に450°CにてAl2O3膜(32nm)を形成した後、早大川原田研の抵抗加熱真空蒸着装置を用いAlゲート電極を形成した。最後に、早大ARIMのイオンビームスパッタ装置により基板裏面にオーミック電極を形成しキャパシタを完成させた。比較のため、p型Si基板を用いた試料も作成した。これら試料の電気特性は、早大ARIMの高耐圧プローバと高性能半導体デバイス・アナライザを用い100–573Kにて測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

Al/Al2O3/GaNキャパシタの正バイアス電圧に対する低電界リーク電流が高温において予想したほど増加しなかった(Fig. 1)。p型Siキャパシタの負バイアス電圧に対するリーク電流も同様に予想より小さかった。前者の場合は基板(GaN)、後者の場合はゲート電極(Al)から電子が放出されるので、これら電流減少は電子を放出する材料に依存しない。そこで、熱電子放出過程と鏡像効果を考慮し高精度のシミュレーションを行ったところ、Al2O3中の実効電子質量を従来の0.5m(mは電子質量)に替えて0.25mと仮定するすると上記実測結果を精度良く理論的に再現できることを明らかにした。これら一連の検討過程は、絶縁膜中の実効電子質量を評価する有力な方法となる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Current–voltage characteristics of positively biased Al/Al2O3/(0001)GaN capacitors.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Atsushi Hiraiwa, Capacitance–voltage characterization of metal–insulator–semiconductor capacitors formed on wide-bandgap semiconductors with deep dopants such as diamond, Journal of Applied Physics, 132, (2022).
    DOI: 10.1063/5.0104016
  2. Yu Fu, Electrical Characterization of Metal/Al₂O₃/SiO₂/Oxidized-Si-Terminated (C–Si–O) Diamond Capacitors, IEEE Transactions on Electron Devices, 69, 3604-3610(2022).
    DOI: https://doi.org/10.1109/TED.2022.3175940
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. A. Hiraiwa, S. Okubo, M. Ogura, Y. Fu, and H. Kawarada, J. Appl. Phys. 132, 125702 (2022).
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る