【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.09】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22GA0088
利用課題名 / Title
低侵襲測定を目指したSiマイクロプローブ形状の作製
利用した実施機関 / Support Institute
香川大学 / Kagawa Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
リソグラフィ,露光・描画装置,成膜・膜堆積,膜加工・エッチング,形状・形態観察,植物病理
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
市村 和也
所属名 / Affiliation
香川大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
松尾國太郎
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
GA-002:マスクレス露光装置
GA-004:デュアルイオンビ-ムスパッタ装置
GA-005:触針式表面形状測定器
GA-006:・走査電子顕微鏡群(EDS付き)・イオンコータ
GA-009:デジタルマイクロスコープ
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
従来、植物の導管に薬剤を注入する唯一の方法としては、マイクロインジェクション法があるが、植物を切断し(破壊法)、その切断面にある導管に薬液を注入する方法であるため、植物の生育環境下において薬剤注入することや、同時に薬剤注入に関する効果検証の手段として植物体内から導管液や師管液を非破壊で採取することができなかった。
そのため、本研究では、導管に特異的に薬剤を注入し、その効果検証を行うことを狙いに、これまでに、Siのカンチレバー(マイクロプローブ)上にSu-8のフォトレジストやその樹脂フィルムを用いて、薬剤注入や液採取に必要なデバイス機能の製作を行ってきた(F-21-GA-0088等)。今年度は、本支援機関の装置群を用いて、低侵襲化の測定に向けて、マイクロプローブの先端構造に関する検討を行った。
実験 / Experimental
【利用した主な装置】
・マスクレス露光装置(大日本科研製、MX1204)
・酸化拡散炉 (DSI社製、VESTA-2100)
・デュアルイオンビームスパッタ装置(ハシノテック社製、 10W-IBS)
・シリコン深掘エッチング装置(SPPテクノロジーズ社製、MUC-21 ASE Pegasus)
・触針式表面形状測定器(ULVAC社製、Dektak8)
・走査電子顕微鏡(EDS付き)(JEOL社製、JSM-6060-EDS)
・デジタルマイクロスコープ(ハイロックス社製、KH-7700)
【実験方法】
本研究では、Si基板やSOI基板上に、スピンコータを用いてレジストを塗布し、マスクレス露光装置を用いて、カンチレバー構造のパターンを形成した。続いて、ICP-RIE装置を用いて、Siの貫通エッチングを行い、さまざまな寸法(プローブ厚み:10~数百μm、プローブ幅:数百μm、プローブ長さ:数百μm~数mm)を有するマイクロプローブを作製した。尚、プローブの先端角度は、136゜、120°、90°、60°の4水準である。更に、製作したプローブは、走査型電子顕微鏡やディジタルマイクロスコープを用いて観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1は、製作したマイクロプローブの走査型電子顕微鏡の写真である(先端核:136゜(従来構造)と60°)。実験では、植物とほぼ同程度のヤング率を有するポリマー材料に、マイクロプローブを挿入した際の差し込み深さと抵抗力の関係を、力覚センサを用いて評価するとともに、実際の植物の茎に挿入した際の茎の変形状態や細胞液の流出の様子を総合的に観察した。その結果、先端形状が最も尖った(60゜)マイクロプローブが、低侵襲化に適していることを確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 SEM image of fabricated micro-probe
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・共同研究者:下川房男 香川大学創造工学部 教授
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件