【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.23】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TT0039
利用課題名 / Title
フォトレジスト改質のための添加剤評価
利用した実施機関 / Support Institute
豊田工業大学 / Toyota Tech.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
三次元フォトリソグラフィ,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,成形/Molding,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,電子顕微鏡/Electron microscopy,光学顕微鏡/Optical microscopy,アクチュエーター/ Actuator,高周波デバイス/ High frequency device,高品質プロセス材料/ High quality process materials,MEMSデバイス/ MEMS device,セラミックスデバイス/ Ceramic device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
斉藤 誠法
所属名 / Affiliation
株式会社アイセロ
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
松田裕行
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
佐々木実教授,石井清 研究補助員,中山幸子 研究補助員
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),共同研究/Joint Research
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TT-006:マスクアライナ装置
TT-008:洗浄ドラフト一式
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
三次元フォトリソグラフィ加工技術では、水溶性ポリマーであるポリビニルアルコール(PVA)上に、レジスト膜を成膜し、露光を済ませた潜像付きレジスト膜を立体形状の基板に貼合する方法を提案している。この時、立体面へ貼合するためには、基材であるPVAのみだけでなく、レジスト膜も立体面に対して追従し、密着することが重要である。そこで、代表的なノボラック樹脂系のポジ型レジストをモデルとして、どのような添加剤がレジスト改質に効果的であるかを検証した。ここでは特に成膜特性について評価した。
実験 / Experimental
化合物の系統は同様だが、HLBの異なる3種の添加剤を準備し(添加剤A:HLB=3.0、添加剤B:HLB=4.9、添加剤C:HLB=7.9)、フォトレジストAZ1500 (38cp, メルク社製)の100重量部に対し添加剤を10重量部添加した各系の溶液をマグネティックスターラーで攪拌し、調製した。その後、各調製溶液をシリコンウエハおよびPVAシート(当社SOシート)上にスピンコーターを用いて塗工し、はじくことなく塗工できるかどうかを確認した。塗工後、ホットプレート上でベーク(90℃-5min)を行い、レジスト膜の表面状態を目視にて観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
添加剤A~Cを添加したレジスト溶液は相分離なく調製可能であった。表1にレジスト溶液をシリコンウエハおよびPVAシート上に塗工、ベークした後のレジスト膜の表面状態の状況を示す。図1はシリコンウエハに塗工、ベーク後のレジスト膜の状態写真を示す。シリコンウエハ上でのレジスト膜を観察すると、HLB=3.0の添加剤Aの系は、添加剤のブリードアウトにより膜表面が曇った外観であった。HLB=7.9の添加剤Cの系は、添加剤の分散状態が悪いことから、表面に液滴状のポツポツが観察された。HLB=4.9の添加剤Bの系は、ベーク直後は添加剤無添加のレジスト単体と同様な綺麗な膜状態であったが、冷却することにより表面に割れが発生した。線膨張歪が影響していると推察される。同系統の化学物質であってもHLBの違いにより得られるレジスト膜の外観に違いが生じることを見出した。添加剤Bの系が比較的良好であり、これをPVAシート上に塗工した場合には、レジスト単体と同様に綺麗な膜が得られた。今後は、添加剤の露光への影響および貼合性について評価する。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
表1.レジスト溶液塗工、ベーク後の表面状態(目視観察)
図1. シリコンウエハにレジスト溶液を塗工、ベーク後の外観写真
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・参考文献:斉藤誠法、佐々木実、ナノテクノロジーPick Up <第26回> 水溶性ポリマーを用いたフィルムによる立体,複雑形状表面の微細加工 https://www.nanonet.go.jp/magazine/feature/nanotech-pickup/26.html
・共同研究者:佐々木 実 教授、石井清 研究補助員、中山幸子 研究補助員(豊田工業大学)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件