【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.28】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TT0011
利用課題名 / Title
プラズマプリンティングの微細化
利用した実施機関 / Support Institute
豊田工業大学 / Toyota Tech.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
リソグラフィ/Lithography
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
相澤 龍彦
所属名 / Affiliation
表面機能デザイン研究所合同会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TT-005:マスクレス露光装置
TT-006:マスクアライナ装置
TT-007:レジスト処理(アッシング)装置
TT-008:洗浄ドラフト一式
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
プラズマ窒化を利用した鋼への窒素固溶によって、パターン状の高硬度化が可能である。機能性パターン状に高硬度化したマイクロテキスチャ付き金型の実現が期待される。これまで特殊なインクを使ったインクジェットプリンタによりパターンを形成してきた。最小サイズは300mm程度で、パターンの端はにじむ。フォトリソグラフィを導入すれば、更なる微細化が期待できる。また、インクジェットでは曲面へのパターン形成は難しい。約400℃で行うプラズマ窒化に耐えるスピンオングラスを利用して、シリコン酸化膜ハードマスク付き鋼細棒サンプルを試作し、マイクロパンチ応用を検討する。従来は、パンチ全体を硬化させてしまうため、根本の靭性が不足して脆くなるリスクがあった。窒化をパターン状にできれば、先端は全面硬化、根本に行くほど窒化しないで靭性を保ったパンチとなる。豊田工業大学の佐々木教授グループは、三次元フォトリソグラフィによる立体サンプルへの微細パターン転写ノウハウを持つ。昨年度プラズマ窒化したところ、ハードマスクが十分耐性を持たなかった。引き続き、円柱状の鋼材に微細パターンを転写した。
実験 / Experimental
基材は、焼き入れ焼き鈍し処理した工具鋼SKD11で、直径2mm、長さ36mmの円柱である。ハードマスク材にはSpin On Glassを使った。円柱を縦置きし、東京応化工業社OCD T-7 7000-WK80をディップコートして乾燥した(80, 150, 200℃の順に2分間ずつ加熱)。これを2回塗りして成膜した(膜厚は推定2.6mm)。このガラス面に潜像付きフォトレジスト膜を巻き付けて貼り、パターン転写した。表面のSpin On Glassは、バッファドフッ酸でウェットエッチングした。最後に、フォトレジストをアセトン除去し、Spin On Glassのキュアを不活性なArガス雰囲気で約450℃にて30分行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1は円柱上に得たレジストパターンの光学顕微鏡写真である。 (a)は円柱長手方向にグラデーションとなる細長い二等辺三角形の、(b)は大きさの異なる丸穴のアレイである。左側はレジスト膜の比率が多く、右側になるほど少ない。二等辺三角形は連続的な比率変化、全面積を100%とした際に、丸穴が10, 20, … , 90%と変化するよう設計した。左右が0と100%に対応するので11段階の、グラデーションを付けたことになる。プロセス自体は行えたが、得られたサンプルをしばらく保管していると、表面から薄片が剥がれ落ちることが多々観察された。Spin On Glassの工具鋼に対する密着性が不足していると判断される。レジスト膜のパターニングよりも、ハードマスク材を再検討した方が良いと分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 (a) Isosceles triangle array resist pattern on F2mm tool steel cylindrical surface
Fig. 1 (b) Circle array resist pattern on F2mm tool steel cylindrical surface.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・参考文献:[1] T. Aizawa, H. Nakata, T. Nasu, Y. Nogami. Robust packaging of vertically aligned graphite substrate by copper micro-rib structuring. J. Carbon Research 8. 70 (2022) 1-13. [2]T. Aizawa, T. Inohara, Y. Suzuki, T. Shiratori, Femtosecond laser micro-/nano-texturing to die substrates for fine imprinting to products. Ch. 4 in Terahertz, Ultrafast Lasers and Their Medical and Industrial Applications. 2022: 30-37. [3]T. Aizawa, Y. Suzuki, T. Shiratori, Plasma nitriding-assisted 3D printing for die technology in digital micro-manufacturing. Ch.1 in Advances in 3D printing (2023) (in press).
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件