利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.30】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22CT0014

利用課題名 / Title

象牙質知覚過敏抑制材による象牙質の再石灰化及び象牙細管封鎖性の評価

利用した実施機関 / Support Institute

公立千歳科学技術大学 / Chitose IST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

象牙質知覚過敏抑制材,走査型電子顕微鏡,電子顕微鏡/Electron microscopy,バイオアダプティブ材料/ Bioadaptive materials


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

倉重 圭史

所属名 / Affiliation

北海道医療大学歯学部 口腔構造・機能発育学系小児歯科学講座

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

Dembereldorj Bolortsetseg,藤田裕介

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

CT-011:電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

象牙質知覚過敏症とは、歯牙に起こる一過性の歯痛であり、象牙質内にみられる象牙細管(図1)が露出することで外的刺激により発生する。象牙質知覚過敏抑制材は、露出した象牙質表層の象牙細管を封鎖し、外的刺激を遮断することで、効果を発揮するが、各製造社により成分や封鎖機構は異なる。 本実験では、新規象牙質知覚過敏抑制材と既存の他社製品との比較を目的とした。各象牙質知覚過敏抑制材を歯牙に塗布し、SEM観察で象牙質表層を撮影することで、象牙質の再石灰化及び象牙細管封鎖性について詳細な検討を行った。

実験 / Experimental

ヒト抜去大臼歯を精密低速切断器(Isomet low speed saw,11-1280-170,Buehper.Co.,Ltd,Lake Bluff,IL,USA)でキューブ状(1.5 mm3)に切断した。キューブ状歯牙試料をプラスチックモールドにエポキシ樹脂を用いて包埋後、注水下にて試料表面を#600~#1200の耐水研磨紙を用いて歯牙中の象牙質が露出するよう研磨を行った。露出した象牙質面に象牙質知覚過敏抑制材を塗布し(新規材料、既存材料Aおよび既存材料B)、人工唾液中に6日間浸漬した試料を観察試料とした。

結果と考察 / Results and Discussion

既存材料を塗布した試料は一部象牙細管の封鎖を確認できたが、露出した細管もみられ、完全な封鎖に至っていなかった。新規材料は既存材料と比較して、ほとんどの象牙細管の封鎖を確認できた。再石灰化に伴う構造物はすべての試料で、確認できなかった。各材料について、象牙質の表面性状は異なり、さらなる拡大像とによる成分特定が必要とされる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 象牙質表層の象牙細管



図2 各材料塗布後の象牙質像および象牙細管の観察


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

SEM観察だけでは判断できかねる構造物については、EDXによる元素分析を必要に応じて行いたい。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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