利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.24】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22YG0021

利用課題名 / Title

共押出多層フィルム波状荒れ評価のための表面、界面の観察

利用した実施機関 / Support Institute

山形大学 / Yamagata Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

共押出, 多層フィルム, 層界面, フィルム界面荒れ, ひずみ硬化性,光学顕微鏡/Optical microscopy,高周波デバイス/ High frequency device,エリプソメトリ/Ellipsometry,光導波路/ Optical waveguide,メタマテリアルメタマテリアル/ Metamaterial


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

武田 敬子

所属名 / Affiliation

山形大学大学院有機材料システム研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

YG-003:形状解析レーザ顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

共押出フィルムである特定の条件により、フィルム表面や層界面に波状荒れがしばしば発生し問題となる[1]。フィルム表面と界面の状態を把握することは重要である。今回、ひずみ硬化性有り・無しの樹脂同士でそれぞれ共押出(二層)フィルムを作成し、層界面を形状解析レーザ顕微鏡により、観察した。

実験 / Experimental

低密度ポリエチレン(LDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)同士で共押出した二層フィルムの表面粗さと層界面の荒さを形状解析レーザ顕微鏡で計測した。
撮影条件は以下
対物レンズ:標準レンズ20倍、高精細、測定サイズ:高精細、測定モード:透明体(最表面)、透明体(膜厚)

結果と考察 / Results and Discussion

サンプルの表面荒さを図1に示す。HDPE同士の二層フィルムより、LDPE同士の方が表面に凹凸が見られ筋状の線が入っており、より荒れているのがわかった。図2に同サンプルの界面粗さ、図3に3Dにした界面粗さを示す。どちらもLDPE同士の二層フィルムの粗さの程度が大きいことがわかった。ひずみ硬化性有りの樹脂の場合、共押出時、粘度が高く押し出しにくいことが界面荒れにつながっていると考えられる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 共押出二層フィルム表面荒さ、左: LLDPE/LLDPE, 右: LDPE/LDPE



図2 共押出二層フィルム層界面荒さ, 上:LLDPE/LLDPE, 下:LDPE/LDPE



図3 共押出二層フィルム層界面荒さ(3D), 左:LLDPE/LLDPE, 右:LDPE/LDPE


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・今後の課題:粘弾性データの取得
・参考文献: [1]M. Zatloukal et al., Polym. Eng. Sci., 42, 1520, (2002).
・用語説明:ひずみ硬化性:高速で材料を引っ張った時に急激に粘度が上昇する現象


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. K. Takeda, S.K. Sukumaran, M. Sugimoto, プラスチック成形加工学会第30回秋季大会, 2022.11
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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