利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NM0044

利用課題名 / Title

アルミニウムナノアンテナによる高次アップコンバージョン蛍光の増強

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,EB,ナノフォトニクスデバイス,メタマテリアル,フォトニクス


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

村井 俊介

所属名 / Affiliation

京都大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

Gao Yuan

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-614:CCP-RIE装置 [RIE-200NL]
NM-615:ICP-RIE装置 [RIE-101iPH]
NM-617:ICP-RIE装置 [RV-APS-SE]


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

アップコンバージョン発光 (UCL) 材料をさまざまなプラズモニック構造に組み込むと、ナノフォトニック システムにおける光と物質の相互作用が促進されます。 2 つの光子を伴う UCL 増強は、励起強度に対して 2 次依存性を示すことが実験的に実証されています。 しかし、プラズモニクスの分野では、高次多光子アップコンバージョン過程に関する十分な研究がありませんでした。 アルミニウムプラズモン格子に結合したコア – 不活性シェルナノ粒子から、波長 1550 nmの近赤外光が382 nmの紫外光に変換される、最大5光子のUCLを報告します。 プラズモニック格子上のナノ粒子の 5 光子 UCL 強度は、平面ガラス上のそれよりも 800 倍以上強力です。 UCL の強化が、n 光子プロセスの局所場強化の n 乗でスケールすることを示します。 これらの発見は、アルミニウム プラズモニック ナノ構造を備えた高次多光子 UPL を取得するための戦略を提供し、偽造防止アプリケーションに貢献する可能性があります。

実験 / Experimental

石英基板上にアルミニウム薄膜を蒸着後、ナノインプリントと反応性イオンエッチングによりアルミニウムナノディスクアレイを作製した。別途合成したErイオンドープコアーシェル型ナノ粒子をアレイ上に自己集積させ試料とした。試料に1550nmのレーザを照射し、反射配置にて蛍光を測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

消光スペクトルにおいてディスクアレイは1550nm付近に表面格子共鳴に帰属される鋭い消光ピークを示した。ディスクアレイに堆積させた自己集積膜はフラットな石英基板上の膜に比べ目視で十分に確認出来る(図1)、最大で800倍に達する非常に強い蛍光を放った。アレイの周期をかえて測定を行ったところ、1550nm付近の消光が最大となるアレイで最大の蛍光増強が見られ、発光増強が励起光の吸収増強に起因することが示唆された。これはCOMSOLによる電磁気シミュレーションによっても支持された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1: Sketch of the five-photon-upconversion process upon illumination with a infrared light from the layer of upconversion nanoparticles assembled on the periodic array of aluminum nanoparticles.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Yuan Gao, Up-to-Five-Photon Upconversion from Near-Infrared to Ultraviolet Luminescence Coupled to Aluminum Plasmonic Lattices, ACS Applied Materials & Interfaces, 15, 9533-9541(2023).
    DOI: 10.1021/acsami.2c14990
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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