利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.04.26】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1113

利用課題名 / Title

グラフェン転写用デバイスの作製

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed

キーワード / Keywords

形状・形態観察、ガスセンサ,リソグラフィ/Lithography,IoTセンサ/ IoT sensor,ナノカーボン/ Nano carbon


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

内田 建

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

谷口 雄麻

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-505:レーザー直接描画装置 DWL66+2018
UT-850:形状・膜厚・電気特性評価装置群


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

金属ナノ粒子を修飾した架橋グラフェンによる低分子ガスセンサを実現するために,グラフェン転写用のデバイスを作製した.東京大学武田クリーンルームの装置を用いることで,電極間距離2 µmのデバイスが作製できた.また,グラフェン転写後のデバイスをレーザー顕微鏡により観察した.

実験 / Experimental

膜厚300 nmのSiO2を有するSi基板上に,以下の手順でレジストを塗布した.
1. プレベーク : 110 ℃,3 min
2. OAPをスピンコーティング : 500 rpmで5 sec → 3000 rpmで30 sec
3. べーク : 110 ℃, 60 sec
4. JSR7790Gをスピンコーティング : 500 rpmで5 sec → 6000 rpmで30 sec
5. ベーク : 110 ℃,70 sec

レーザー描画装置 (DWL66+)を用いて,電極間距離が2 µmのパターンを描画した.条件は,
レーザーヘッド : HiRes
Focus : -14 %
Intensity : 100 %
Filter : 1 %
Laser Power : 51 mW
とした.

NMD-3で60 sec現像を行い,純水で1 min洗浄した.Ti/Pt/Au (10/100/40 nm)をEB蒸着により積層し,アセトンでリフトオフを行った.完成した電極にグラフェンをPDMSスタンプによって転写した.グラフェンが電極間を架橋しているかどうかを,レーザー顕微鏡 (OLS5000)で観察した.

結果と考察 / Results and Discussion

Fig.1 (a)にリフトオフ後のデバイスの光学顕微鏡像を示す.2 µmのギャップを持つ電極を作製することができた.一方で,アセトンによるリフトオフでは,レジストを完全に除去することができなかった.そこで,SPM (H2SO4 : H2O2 = 1 : 1)で再度洗浄を行った.結果をFig.1(b)に示す.大部分のレジスト残渣を取り除くことができた.しかし,電極の一部にもちいたTiがSPMによって溶けている可能性があるために,アセトンのみでレジストを除去できるようにプロセスを改善する必要がある.

Fig. 2 (a), (b)に転写したグラフェンのレーザー顕微鏡像および転写前後の高さプロファイルを示す.グラフェンの層間距離は0.3~0.4nm であるために,転写したグラフェンはたわみながらも電極を架橋していると考えられる.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 リフトオフ直後 (a) および SPM洗浄後 (b) のデバイスの光学顕微鏡像.



Fig. 2 (a)グラフェンのレーザー顕微鏡像.(b)チャネル方向の転写前後の高さプロファイル.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る